「Shape Of You」が昨年大ヒットし、世界的に勢いのあるイギリスのシンガーソングライター、エド・シーラン。

日本武道館で開催された「ライブ・イン・ジャパン2018」に4月13日、潜入してきました。
昨年、自転車事故による骨折で延期となっていた日本ツアー。会場には腕にメッセージが書かれた包帯のような布を巻くファンがいるなど、待ち焦がれている人々が多く集まっていました。

正直言って、予想していたよりもはるかにエド・シーランの才能と職人肌を身近で感じることができて圧倒されました。音楽の力ってすごい。
終わったあとの余韻が半端なく、数日後たったいま、ようやくエド・シーランロスが落ち着いてきたので……
遅ればせながら、ライブに参戦して個人的にエド・シーランをもっと好きになった7つの理由を紹介します!
1. 広いステージの中心にただ1人だけ。なのに、存在感が半端ない彼に釘付け。
大きなステージの中心には、エド・シーラン、アコースティックギターとループペダルだけ。
すごくシンプルなのですが、これ以上の要素が加わってしまうと何か違うような気がする。バックバンドやバックコーラスがないからこそ、エド・シーランが奏でる音に集中できる。

MCを曲の合間にささっとやったり水を飲んだりする時間以外は、休むこともなくずっとワンマンで2時間突っ切っているんです。
そんな状況でも、1人だけで観客を虜にできるなんて、やっぱりすごい。
2. 気さくで自然体で謙虚!
ライブのはじめに、「足元の『Record』というペダルを踏むと、録音した音が再生されて、その上に音を重ねることができるんだ」とルーパー(ループペダル)の仕組みを教えてくれるエド・シーラン。
2017年に世界で最もアルバムとシングルを売ったアーティストなのに、「この曲知っている?」「この曲聞いたことある?」と聞いてくれるんです。
「歌詞がわからなかったら、適当に作って歌って」と伝えるお茶目なところも。観客のコールやコーラスにきちんと答えてくれます。
今日の東京公演にて Diveで’What’s your history?’ って全力で言うてたの自分らだけで、完全に響いてエドに笑われたーーー!!! 最高の思い出です!!!! Thank you for laughing at us 😂 #エドシーラン #EdSheeran #EdSheeranDivideTourJP https://t.co/zaG2ZxpocA
「日本でコンサートに来てくれる人たちは、みんな音楽が好きなような気がするんだ。お酒を飲むだけに来ているんじゃなくてね。歌って、踊って楽しむために来る人たちばかり、敬意を払ってくれる。これが音楽なんだ」
観客と一緒にライブの空間を楽しみたい、という強い思いが伝わってきました。
3. 夢から覚めたくない……綺麗な歌声にどっぷりはまって、夢見ているかのよう。

優しい歌声はもちろん、ラップやボイスパーカッション、ギターロックもアコースティックギターで披露する多才なエド・シーラン。
実際、「Castle On The Hill」でゾワーっと鳥肌がたち、「A Team」でスマホのライトをペンライトのように振るのを見ていると、なぜか涙がホロホロと落ちてきました。
ニーナ・シモンの「Feeling Good」からの「I See Fire」のマッシュアップを絶妙なタイミングで曲を変えていくエド・シーランにしびれることも。
これはライブじゃないと絶対体験できない、と確信したのは観客のシンガロングにエド・シーランがハモった瞬間。
言葉で表せないくらい気持ち良い。ふと気がついたら、目をつむってリズムに合わせて動いているんです。そんな時に、同じく幸せそうに満面の笑みで歌っているエド・シーランを見ると「いま、同じ感情を分かち合っているんだ」とさらに感動する。
観客の手拍子やシンガロングが、徐々に音楽となっていっているのがわかるから。
エド・シーランと自分と周りのファンで、あの瞬間、あの空間でしか作れない新たな音楽を奏でている感覚でした。
4. 映像がね、もう……うっとりするくらい、綺麗。
曲ごとにスクリーン上の映像が変わるのですが、曲にぴったり合っているんです。
特に「Happier」や「Thinking Out Loud」が、映画を見ているかのように綺麗でした。

5. ルーパーよ、あなたは何者?!なんであんな厚みのある音を作り出せるの?
録音した楽器や歌声を重ねて演奏することができるルーパー。
エド・シーランをもっと知りたいと思いルーパーについて調べたところ、0.5秒でもズレると悲惨なことになるそうです。
ライブ中、観客を前にしてズレること一切なく何種類もの音で駆使しているエド・シーラン、なんでこんなに天才なの?!と思ってしまいました。
Bloodstreamとかすごすぎて変な汗でてきた #EdSheeranDivideTourJP #EdSheeran #エドシーラン
アコースティック・ギターがベースやドラム、パーカッションに。そしてエド・シーランの声がいくつものコーラスに。
その場で作る音が重なって組み合わさって、厚みと深みのある音楽になっていくんです。
「どんな展開になるんだろう?」と、曲作りの瞬間を目撃できてワクワクしました。
6. アンコールの時って、立って拍手したり「アンコール!アンコール!」と叫んだりすることが多いじゃないですか。エド・シーランは違うんです。
アンコール前にシンガロングを煽って歌わせたままはけるスタイルはじめて見た笑 ジャイアンツのユニフォーム着て出てきて、2017年に世界一流れた曲を「この曲知ってる?」といって歌い出すエドシーラン
「Sing」の「Oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh」を全員で歌っていたら、なんと突然手を叩きながらステージを離れるエド・シーラン。
読売ジャイアンツのユニフォームに着替えてステージに戻ってくるまで「Oh」を全員で歌い続けていました。

どれくらい「Oh」を歌っていたんだろう、と後日はかってみたら……約1分半でした。多分、一生分の「Oh」を歌った。
待ちわびた分、アンコール曲「Shape Of You」や「You Need Me, I Don't Need You」の盛り上がり具合が、さらにヒートアップした気がしました。

7. エド・シーランの才能と音楽性を感じたいなら、絶対ライブに行くべき。
2時間のライブも、エド・シーランの才能に酔いしれているとあっという間。
アンコール曲でアコースティックギターを激しくかき鳴らして弦が切れても、ずっと弾き続ける姿には息をのみました。
「え、もう終わりなの?この曲もあの曲も、もっと聞きたいのに」と思ってしまうくらい、良い意味で物足りなさがあったライブ。もうただただ脱帽です。