98歳の母にサプライズ訪問! コロナ禍で1年ぶりに再会した息子の姿にあんぐり

    新型コロナ感染拡大に伴い、世界中の老人ホームや介護施設が、訪問者との交流を遮断していた。1年ぶりに母と再会したマーク・ウオモトさんは「本当にうれしかったです」と語っている。

    ウオモト家にとって、この1年は長い1年だった。

    新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界中の老人ホームや介護施設が、訪問者との交流を遮断していた。

    マーク・ウオモトさんは、シアトルの介護施設で暮らす98歳の母親と、窓越しには面会できていた。しかしこの1年、直接会うことはできなかった。

    A younger woman and an older woman with a walker go down a hallway
    Lindsey Wasson / Reuters

    マークさんの母、ヨシア・ウオモトさん(98)を部屋まで案内する施設スタッフ。

    マークさんはBuzzFeed Newsに対し、このように語った。

    「(母と直接会えないのは)辛かったです。母は孤独だったと思います」

    「母と窓越しに会った時、私を見た母はとても嬉しそうでした。私も嬉しい気持ちになりました。でも母は耳が遠いので、(窓越しに)話すのは難しかったです」

    マークさんの母ヨシアさんは、日系アメリカ人のための介護施設「ニッケイ・マナー」にいる。

    この施設では2020年3月23日より、感染防止のため訪問者との直接の面会は許可されていなかった。

    施設長のテレサ・マクラフリン氏によると、厳しい訪問規制もあり、新型コロナに感染した入居者はいないという。しかし今でも、厳しい状況であることには変わりない。

    マクラフリン氏はBuzzFeed Newsに対し、「パンデミックは私たちのスタッフと入居者に、かなり大きな打撃を与えました」と語った。

    現在、同施設の入居者全員がワクチンの接種を終えているという。これに伴い3月29日より、マスクを着用した状態でのみ、入居者の家族は面会を許可された。

    自身もワクチン接種を終えたマークさんは3月30日、ようやくヨシアさんと直接面会できると伝えられ驚いたという。

    「思わず『やった!」と声に出しました」と、マークさんは当時を振り返った。

    ロイターの写真家リンジー・ワソン氏が2人の再会の瞬間を写真に収めると、マークさんは施設到着時に伝えられた。

    マークさんの訪問日、スタッフの1人はヨシアさんを彼女の部屋までエスコートし、サプライズに備えるよう伝えた。

    Lindsey Wasson / Reuters

    スタッフに言われた通り、目をつむるヨシアさん。

    Yoshia sits on her bed and covers her eyes with her hand
    Lindsey Wasson / Reuters

    そこにはマークさんと、ヨシアさんの姪、ゲイル・ヤマダさんの姿が! しかし目をつむっているヨシアさんは、まだ何が起きているのか知らない。

    「あのワクワク感はたまらなかったです」。BuzzFeed Newsに対し、写真家のワソン氏はそう語った。

    Yoshia sits on her bed and covers her eyes with her hand as Mark and Gail enter at a door to the right
    Lindsey Wasson / Reuters

    そして、ついにその瞬間が…!

    家族と再会したヨシアさんがこちら↓

    Lindsey Wasson / Reuters

    目の前に現れたマークさんとゲイルさんの姿に、驚きが隠せなかったようだ。

    Yoshia's mouth is open wide in surprise
    Lindsey Wasson / Reuters

    「すばらしい瞬間でした」とマークさん。

    「あの母の顔は、私の脳裏に焼きつきました。本当に嬉しそうでした」

    2人が再会した瞬間を捉えた写真は、ロイターによって公開されたあと、瞬く間に拡散した。3月31日には、NBC Newsのツイッターでもシェアされた。

    98歳にしてネット上で有名になるのを母は楽しんでいると思う、とマークさんは語った。

    「たぶん、母は笑いながらこう思ってます。『これは私じゃないよ〜!』って」

    Lindsey Wasson / Reuters

    写真家のワソン氏も、この施設には思い出がある。2011年に亡くなった自身の祖母、ジュン・タケシタさんも同じ施設の入居者だったのだ。

    「久しぶりにこの場所に戻ってきて、とても懐かしい気持ちになりました。ご家族の方にとっては、安心感をもたらしてくれる場所だと思います」

    「パンデミックの終息にはまだ程遠いですが、このニュースは終息に向けた希望の一歩を表していると思います」

    Lindsey Wasson / Reuters

    ワシントン州ウッディンビルで生まれたヨシアさんは、夫と共に2人の子どもを育てた。1982年には夫と死別したが、自身の姉や教会の友達と幸せな生活をおくっていた。

    マークさんによると、約10年前にニッケイ・マナーへ入居してからも、施設のスタッフにはよく面倒をみてもらっていたという。

    全ての家族がこれまで通りの生活が送れるようにと、マークさんは願っている。また、母と再び対面できる機会を得られたのは本当に幸運だったと感じているという。

    マークさんの同僚の母も介護施設に入居していたが、数カ月前に亡くなった。施設が訪問を許可する前だったという。彼は今、自分の母と会える幸せを噛み締めながら、母と抱き合っている。

    「本当にうれしかったです。こんな気持ちは、1年以上忘れていました。母を見て存在を感じ、母の笑顔も見れました。本当に久しぶりでした」

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:吉谷麟