3密も避けられる!コロナ禍にぴったりなロマンチック・デートをNYカップルが提案

    新型コロナウイルス感染症のパンデミックの真っ最中に、あるカップルは創造力を発揮して、ロマンティックなデートを楽しんでいます。

    新型コロナウイルスの影響による外出禁止令や自主隔離などで、2人の関係に大打撃を受けているカップルが多いのではないでしょうか。

    そんななか、ニューヨーク市に住むあるカップルは、恋愛のワクワク感をしっかりキープするために、クリエイティブな方法を編み出しました。

    Dean Gaskin stands with his arm around his wife, Jasmin, while on a sunny beach.

    イベントなどでよく、「ポップアップ」と呼ばれる、期間限定のお店が突然出現することがありますよね。

    ディーン・ガスキンさん(37)と妻のジャスミンさん(34)は、パンデミックの真っ只中に夜のデートを楽しむため、2人だけの期間限定ディナーテーブルを用意しちゃったんです。

    しかもニューヨーク市のめちゃくちゃ目立つ公共の場所で。

    「他の人がたくさん周りにいる場所で食事をするのはまだ嫌」

    「なので、自分たちだけでやろうと思い立ったのです」と高校でバスケットボールのコーチをしているディーンさんは語ります。

    「ニューヨーク市内には、僕らが行ける場所が至るところにあります。そういったところが、夜デートを楽しむ場所に変わるのです」

    ディーンさんとジャスミンさんは8月11日の夜、子ども2人をジャスミンさんのお母さんに預け、ブルックリン橋の歩道部分で食事デートを楽しみました。

    ちょうど太陽が沈む時間で、マンハッタンの空に街のシルエットが浮かびます。

    「ニューヨークの空に浮かぶ街のシルエットが大好き」

    建設プロジェクト・マネージャーとして働くジャスミンさんはそう語ります。

    「そよ風が吹く橋の上でのディナーはこれまでしたことがなかったけど、最高でした」

    「キャンドルライトを灯したディナーをするのに、ブルックリン橋以外の場所はないと思います」

    ホーム・センターで安いテーブルとイスのセット、パーティグッズのお店で5ドル(531円)のテーブルカバーを購入したというガスキンさん夫婦。

    他にも、アマゾンで電子キャンドル、1ドル・ショップ(100円ショップ)でお皿やカトラリーを用意し、植物は自宅から持ってきて飾りました。

    通りすがりの人たちが立ち止まって写真を撮って行く中、2人はサングリアを飲み、テイクアウトしたタコスとコーンを食べたそうです。

    「愛情がこもった言葉や勇気溢れる言葉をたくさんかけてもらいました」とディーンさんは語ります。

    「最初は普通じゃないって感じでしたが、今は僕らも慣れました」

    「一番シンプルな形で、都会にロマンスを取り戻しているんです」

    my brother came upon this couple last night doing romance on another level and shaming the rest of us

    「昨夜、『ロマンチック』の度を越したデートをしているカップルに弟が出くわした。他の人たちのロマンチックさが恥ずかしくなるレベル…」

    20年前に高校で出会ったガスキンさん夫婦。コロナ・デートを始めたのは7月12日だといいます。

    2人はメキシコのカボ・サン・ルカスで、結婚5周年を祝う計画を立てていました。

    しかし、新型コロナウイルス感染拡大を受け、もっと近場に行くことにしたそうです。

    そこが、ニューヨーク市内にあるコニー・アイランドの砂浜でした。

    「夫に、砂の上で裸足になりたいって話をしたら、夫はこのお願いをさらに素敵なものにして実現してくれました」とジャスミンさんは語ります。

    「最初は、周りの人たちにまるでおかしな人みたいな感じで見られました」とディーンさんは振り返ります。

    「でもそのうち、砂浜で遊んでいる人たちから、愛情のこもった言葉をたくさんかけてもらうようになりました。そこで『僕ら、やり続けよっか?』となったのです」

    それ以来、2人の娘アマーレちゃん(12)とマレア(3)ちゃんも連れて、マンハッタンにあるカラフルな壁画の前でバーベキュー料理を食べたり、ブルックリン・ブリッジ・パークで川のそばにテーブルを出し、友達カップルとダブルデートをするようになったそうです。

    ディーンさんは、今のところ自治体などの組織からとがめられたことはないと言います。

    ただ、もしそうなったら、言うことをちゃんと決めているそうです。

    「常に頭の片隅で気にしていることではあるのですが。でも僕らはビール片手に大勢で騒いでいるわけじゃありませんから。ほとんど目立ちませんよ」

    「それに、とがめられそうになったら、ちゃんと説明する準備はできています。『私と妻だけだし、愛の名の下にやっているんですよ!』ってね」

    11日のディナーは、2人のコロナ・デートの中で一番目立つ場所だったと同時に、一番評判がよかったものでもあります。

    写真を撮るために足を止める人や、羨ましいと声をかけてくれる人がひっきりなしにいた、と2人は言います。

    「『なんで思いつかなかったんだろう?』っていろんな人から言われました」

    パンデミックのさなかのニューヨークは、「いつもよりずっとガラガラです」とジャスミンさんは語ります。

    「私たちは間違いなくそれを利用しています。普通なら、観光客が多すぎてブルックリン橋にテーブルを出すなんてできませんから!」

    2人は、今のような大変なときだからこそ、自分たちのデートをきっかけに、市内に住む他のカップルも自分たちの愛を祝う何かクリエイティブな方法を見つけ出してほしい、と考えています。

    「シンプルなロマンスは、大きな効果をもたらしますよ」とディーンさんは語りました。

    注:法制度が異なる日本では、道路交通法違反などに問われる可能性があるため、他人の私有地や道路上ではやらないでください。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:松丸さとみ / 編集:BuzzFeed Japan