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LGBTカップルの子育て、法的な課題は何か 「結婚できないと共同親権を持てない」

日本でも広がるLGBTファミリー。同性の結婚が法制化されていないことで、様々な課題にも直面する。

日本で少しづつ増えているLGBTファミリー。法的な支援体制はどうなっているのだろうか。セクシュアルマイノリティや子供の支援に詳しい永野・山下法律事務所の山下敏雅弁護士に話を聞いた。

山下弁護士がまず指摘するのは「法的な結婚ができなければ、子供に対して共同親権を持てない」という問題だ。

性別適合手術を受け、戸籍も変更したトランスジェンダー男性や女性が、異性パートナーとの間で子供を育てるのであれば、法的な結婚をして、二人ともがその子の親として、共同で「親権」つまり親としての権利を持つことができる。

具体的には未成年の子を育て、保護し、財産を管理し、法的な行為を代理することなどが可能になる。

だが、同性カップルや、トランスジェンダーでも条件を満たしていないなどの理由で戸籍変更をしていなければ、法的な結婚ができず、子育てをしていても、共同親権を持てない。

つまり、カップルのうち片方は法的には親ではないことになる。

「婚姻できるカップルなら、子どもと血のつながりのないパートナーと養子縁組をして法的に親子になり,共同親権者になることができます。結婚できなければ、養子縁組をすると、2人とも親にはなりますが(実親と養親)、親権者は養親の1人だけになってしまいます」

山下弁護士はその問題について、次のように説明する。

「子供を守る大人は多い方がいい。そして、法的な繋がりがある人が一人よりも二人の方が良い。これが大前提です。当事者が心配するのは,例えば、血のつながりのある親、親権者である親が急に死亡した場合に、残されたパートナーが引き続きその子の親として育てる法的な地位を得られるのか、です」

「遺言で自分が死んだ時の子どもの未成年後見人を指定することが可能ですが、知らない当事者も多いです。それ以外にも、子供が事故や急病の際に、病院とのやりとりが難しくなるケースなどが考えられます」

「子供は生まれる場所を選べません。どういう親のもとに生まれても、安心安全な人生を送れるようにすることが社会の責務です。LGBTが子供を持つことを不自然だと批判する人がいますが、子供を育てたい人たちとその子を支援し、安心して育ってもらうことは、その社会にとってもプラスになるはずです」

同性の結婚が法的に認められること、もしくは、LGBTカップルに共同親権を認めること。これらがLGBTファミリーの子育ての社会的な支援に繋がる。

(この記事は東京レインボープライド機関紙「BEYOND」第5号に寄稿したものを再編集しました)

サムネイル画像:Getty Images / BuzzFeed


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バズフィード・ジャパン シニアフェロー

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