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多くの人々が超常現象、臨死体験とみなしているものが、あなたにとってはいつもの夜の体験だったりします。
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だからといって、金縛りはいつでもめちゃくちゃ恐ろしかったり、少しトラウマ的なものだというわけではありません。
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目はゆっくり開けられるけど、体中の筋肉が麻痺している時、それがやって来るのが分かります。
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それから、その小さな鬼が胸の上に乗っているように思え、息苦しくなってきます。
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ときおり、部屋の中に暗い存在を感じて「やあ、死神さん」と呼びかけることになります。
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ひどい場合は、幽霊や魔女、エイリアンといった恐ろしい幻覚が見えるかもしれません。
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あなたは「止めてくれ〜」と、そっと懇願します。誰も自分の言うことを聞いていないのを知りながら。
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なんとか起きようと、かかとや指を必死に揺らしてみても、まったく効き目はありません。
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誰かと一緒の場合は、その人が助けようとするかもしれません(が、うまくいくとは限りません)。
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体が「やっと」起きようとすると、たいてい息切れし、すっかり混乱しています。
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また眠りに戻るのは基本的には不可能です。横たわって「今のはなんだったの?」と自問しているだけですから。
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皆、それがただの悪夢と思います。でも、あなたにはそうではないことがすっかり分かっています。だって目が覚めているのですから。
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睡眠薬や民間療法もすべて試したのですが、どれもちゃんと効きません。
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いつ、なぜ、金縛りが起きるのか予想することはまったくできません。それでもっと恐ろしくなるのです。
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また、 科学的な説明を読んだとしても、気休めにはなりません。
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死ぬわけではなないと分かっています。でも、いつでも、0.5秒後には死にそうだと感じているのです。
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「安らかに眠る」という表現は、趣味の悪い冗談に聞こえます。
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だって、動けないまま起きていることに慣れすぎていて、超常現象との恐ろしい出遭いをしているのですから。