食べ物を落としても5秒以内なら大丈夫って、本当?

    専門家に聞いてみた

    やっている人は多いはずです……。否定しようとしないでください。

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    ポテト?クッキー? 焼きたてのベーグル?地面についたのが5秒以内なら大丈夫!と思って食べ物を拾っているあなた。それは本当ですか?

    5秒ルールは、食べ物が地面に触れた時間がわずかであれば、食べられなくなるほどの細菌は付着しない、と想定しています。

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    でも…本当なのでしょうか?私たちは、アリゾナ大学で微生物学を研究している細菌の専門家、チャールズ・ジェルバ教授に話を聞きました。

    ジェルバ教授によると、食べ物は、どこに落ちたとしても、一瞬にしてあらゆる細菌が付着します。だから、このルールはあてにならないそうです。

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    細菌は待ってくれません。食べ物が床に触れた瞬間、その場に存在するあらゆる細菌がその食べ物へ移ります。バクテリアやウイルスはジャンプしたり動き回ることはできません。だから、食べ物の上にゆっくり這い上がって、時間がたつにつれて付着する細菌が増える、ということはなさそうです。

    「地面に5秒触れた食べ物と10秒触れた食べ物に付着する細菌の量は同じだということが、多くの研究からわかっています」と、ジェルバ教授。

    基本的に、このルールは科学的ではなく心理的なものなのです。

    重要なのは、どこに食べ物を落としたか。そこにどんなバクテリアやウイルスが存在しているか、です。

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    もし地面が病原菌 (感染症を起こす細菌) で汚染されていたら、地面に触れた食べ物も細菌に汚染されるでしょう。 危険性はその床によって違います。例えば、 食肉加工工場に落とした食べ物は、ベッドルームに落とした食べ物よりも汚染されやすくなります。しかしカーペットは、バクテリアを取り除くのは難しいため、汚染されやすくなっています。交通量が多い場所もそうです。人間や動物によって、あらゆるものが持ち込まれるからです。

    ジェルバ教授は、ほとんどの屋内の床に、糞便による微生物が存在すると言います。トイレで靴に付着した微生物が持ち込まれるのです。だからいつも床にはウンチが付いているの可能性があるのです。病気の人のウンチには、大腸菌やサルモネラ菌などの感染症を起こすバクテリアが含まれているかもしれません。

    ネバネバしていたり、湿っていたり、油っぽい食べ物は、細菌がより付着しやすくなります。

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    「柔らかい食べ物はリスクが高いです。その柔らかさから微生物が付着しやすいからです」と、ジェルバ教授は言います。キッチンの床から拾い上げたチーズの欠片や、スライスしたリンゴに目に見えるホコリや髪の毛が付着していたら、かなり気持ち悪いです。

    固くて乾燥している食べ物であれば、地面に触れてもより安全です。付着する細菌の量が少ないからだと、ジェルバ教授は言います。しかし少しでも湿っていたりネバネバする食べ物は、床のバクテリアを掃除するコロコロのようなものなのです。

    ここで一つ良い知らせです!地面に存在する細菌のほとんどは、おそらく病気を引き起こすことはありません。

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    地面に存在するバクテリアのほとんどは、環境や人間が持ち込んだものです。そういったバクテリアは「良い細菌」だと考えられています。

    「もし病原菌が存在していたとしても、あなたを病気にするには食べ物をちょうど病原菌が存在する場所に落として、病気を引き起こす微生物を付着させなくてはなりません」と、ジェルバ教授は言います。この条件が全て揃う可能性は比較的低いです。しかし常に多少のリスクはあると、ジェルバ教授は言います。糞便による微生物が病気を広めることがあるからです。でもパニックにならないでください。キッチンの床に落ちたポテトチップを食べても、おそらく救急医療室に送られることはないでしょう。

    基本的に地面に落ちた食べ物を食べるということは靴の底を舐めるのと同じことだと、ジェルバ教授は言います。

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    この例えにはゾッとしますが、おそらくこの例えは地面に触れた食べ物に付着した細菌に対する最も論理的な考え方でしょう。

    「靴の90%には糞便によるバクテリアが付着しています。そのバクテリアは、人間やペットや動物などから付着して靴底で生き延びているものです」と、ジェルバ教授は言います。もう1度言いますが、ほとんどの場合これらの細菌があなたを深刻な病気にすることはありません。しかし衛生状態や清潔さの問題はあります。

    「もしあなたが気にしないのであれば、リスクを取っても構わないのであれば良いでしょう。しかし細菌が存在することは肝に銘じておいてください」

    つまり、5秒ルールは地面に落ちた気持ち悪い食べ物をキレイにしたり捨てたりせずに食べることの言い訳なのです。

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    もし床が清潔で、あなたが家の中で靴を履かないのだとしても、食べ物をどこに落としたとしても、細菌が存在しないとは言い切れません。バクテリアは極めて小さいので、裸眼で見ることができません。

    もしあなたが部屋の床は汚いだろうと疑っているのなら、落とした食べ物は捨てましょう。もし果物や野菜のように表面がなめらかな食べ物を落としたときは、シンクでしっかりすすぎましょう。それ以外の場合は、気をつけてください。

    もしくは、食べ物を必死に掴んでおきましょう!