
オーストラリアのクイーンズランド州ガトンに住むロレル・ケラーさんには、10人もの孫がいる。4月下旬、そんな彼女にある荷物が届いた。
孫のアダムくん(5)とジョエルくん(3)からだった。
小包を開けてみると、中には2枚の白いベッドシーツと手紙が入っており、「また次に会えるときまで、このシーツとハグしていてね」と書いてあった。
2枚のシーツには、アダムくんとジョエルくんの絵が描かれていた。

5人の子どもを育てたロレルさん。子どもたちが成人して家を出てからは、子どもや孫に会う機会はめっきり減ってしまった。
1番近いところに住む娘夫婦と孫のアダムくん、ジョエルくんの家も、車で2時間かかる。
ロレルさんが最後に彼らに会ったのは、今年の1月。息子の誕生日を祝うため、家族で日本へ旅行した。
例年は家族が揃うイースターの祝日も、今年は外出自粛のため、みんなで集まることができなかったという。
「家族と一緒にいることが大好きなので、彼らがとても恋しいです」とロレルさんはBuzzFeed Newsに語った。
「孫たちが描いた絵は両手を大きく広げていて、本当に『ハグ』が送られてきたようでした」
孫からの素敵な贈り物に大喜びしたロレルさん。フェイスブックに写真を投稿した。
「ベッドシーツは、お客さん用の寝室に敷いてあります。次、孫たちが来たときに『素敵なお泊まり会』ができるようにね。にやけが止まらない!」とコメントも残した。

彼女の投稿は注目を集め、1万回以上の「いいね」が集まった。
「いいね。私も孫からのハグがすごく恋しい」。コメント欄には、孫を持つ人からの声も寄せられた。
ロレルさんは、孫たちの「ユニークな愛情表現」が多くの注目を集めたのではないか、と考える。
「チョコレートや花を贈る人を聞いたことがありますが、孫からのプレゼントは物ではなく、『心』からの贈り物だと思います」
「私たちは、孫たちが大好きです。彼らとは、いつもくだらないゲームで楽しんでいます」
「だからこそ、彼らは私たちにシーツをくれたんだと思います。私たちが気に入ることをわかっていたんだと思いますよ」と、ロレルさんは付け加えた。
外出制限が緩和されたオーストラリアだが、ロレルさんは160キロ以上離れた孫のところまで行くことはできない。
しかし、「会えないこと」を悲観的には捉えていない。定期的に、ビデオ通話を通して孫たちと会話する時間をもうけているそうだ。
プレゼントのベッドシーツは孫たちに会えない期間の心の支えになっている、とロレルさんは語る。
「新型コロナの影響が続く中、愛する人たちからの贈り物はとても嬉しいものです」彼女は微笑んだ。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:オリファント・ジャズミン