1年間ジャガイモだけを食べ、10キロ痩せようとしている男

    結果は芳しくないだろうと、専門家は言う。

    これが、1年間ずっとジャガイモだけを食べることを決めた男の顔だ。

    アンドリュー・フリンダース・テイラーは1月1日に「ジャガイモダイエット」の実験を開始した。366日ジャガイモだけを食べることで、自分と食べ物との関係を見直し、彼の言う「食べ物中毒」を治すことを期待している。

    自分のプロジェクトの最新状況を撮影し、YouTubeやFacebookに進捗状況を示すビデオや写真をアップロードしている。

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    「カロリーのほとんど99パーセントをジャガイモから摂っている。それにちょっと味付けなどをして食べるだけだ」と彼は最初のビデオで言う。

    「ここ2、3年というもの、自分が理想としている健康的で活動的な状態からは程遠かった。今日体重を測ったら、今までで一番太っていた。151.7キロだった…...これじゃあダメだと思った」。

    「自分が食べ物中毒だと考えることから始まったんだ」と、アンドリューはBuzzFeed Newsに語った。「もし麻薬中毒やアルコール中毒だったらやめるけど、食べ物をやめるわけにはいかない。だから、一種類の食べ物を見つけて、それだけを食べればいいと思ったんだ」

    アンドリューはジャガイモを様々な方法で調理する。油を持っていないと言う。「ハーブとスパイスをほんの少し使うだけだ。おもしろい食べ物を作るのが目的ではないからね。目的は、おもしろくない食べ物を作って、あまり食べ物のことを考えなくていいようにすることなんだ」

    今までにアンドリューは、10キロ痩せた...…しかし、彼はすぐに、ジャガイモダイエットは「単なる実験」だとも、明言した。

    メルボルン大学の医学教授ジョセフ・プロイエトは、アンドリューのジャガイモダイエット・プログラムは「非常に不健康な試み」だと、BuzzFeed Newsに語った。

    プロイエトは、アンドリューの体重減はたぶん遺伝的要素によるものだろうとも述べた。

    「体重は、とても遺伝の影響を受けやすいものだ。体重減の後、人間は生物学的メカニズムによって、空腹感が強まるということを示す実験がある。空腹感をコントロールするホルモンの水準は、体重減の後、変化する」

    アンドリューは、ジャガイモダイエットを1カ月続けた後、以前よりもっと元気な状態になったと言うが、プロイエトは、それは彼がまだ、極めて重要なビタミンやミネラルの不足に至ってないからだろうと言う。

    「3、4カ月たつと、たぶん悪い側面が現れてくるだろう。まあ、いつからと言うのは難しいが」

    オーストラリアの栄養士協会の広報担当であるシャーリーン・クロスもジャガイモダイエット・プログラムについて、同様の見解を述べている。

    「ジャガイモだけを食べるのでは、必須のビタミンやミネラルを全て摂取することは難しい」と、彼女は言う。「体は40の違った栄養素を必要とするが、その全ての栄養素を摂れるような食物はない」。

    「ジャガイモから体のエネルギーとして使える炭水化物は摂取できているが、たんぱく質は摂取できていない。だから、ある時点で、体がバランスの崩れに対処できなくなる」。

    「毎日ジャガイモしか食べないことに、結局のところどんな楽しみがあるのだろうか?」

    体重を減らすことは、アンドリューにとって最終的な目標ではない。彼は、自分のライフスタイルと「食べ物との関わり合い」を改善することが、ジャガイモダイエット・プロジェクトで達成したい最重要点だという。1日食べ物に5ドルしかかからないこともメリットだ。

    こちらのFacebookで、アンドリューのジャガイモダイエットを楽しめます。アンドリューのYouTubeの最新版はこちらです。