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Sian Butcher / BuzzFeed

孤独な老後が怖いからって、若くして結婚する必要なんかない

女性は、30歳の誕生日を迎えた途端に魅力を失い、愛されなくなり、不妊になる……そんなことはない。いくつになろうとも、やりたいことをやり、なりたい人間になれる。

まずは軽く自己紹介をしよう。私は31歳、独身。この前、24歳の時から目をつけていたCartier(カルティエ)の結婚指輪を買った。

(金の指輪は、私の金の腕時計と見事にマッチしている。宝石が持ち物とマッチしなかったら、人生の意味などどこにあるのだろう?)

プロポーズされるのを待つこともできたが、いくつかの理由から、ボーイフレンドも私も、「Facebook」の家族と交際ステータスをまだアップロードしていない。(理由その1:お互いに仕事を持っていて多忙極まりない毎日を送っている。理由その2:私は子供は要らないと思っている。)

そして実際、私のような怒れるフェミニストは、男性が指輪を買ってくれるのを待っているなんて似合わない。立派な仕事を持っているし、Twitterのフォロワーも1183人いる。BuzzFeed Newsに記事も出る。私は自分がしたいことをするのだ!

私がしたかったことは、例の指輪を買い、それを自分の薬指にはめることだった。

私がしたいもうひとつのこと。それは、完全に準備が整った時に結婚することだ。残念ながら今は、第2日曜にボーイフレンドの両親を自宅に招いてブランチを出す準備さえできない状態だ。

もちろん、私だって普通の人間だ。自分が独身であることを喜ぶ気持ちと、いまだに未婚である状態を脱したい気持ちの間で揺れ動いている。

私くらいの年齢になると、社会的圧力が当然のようにかかってくる。そうした圧力を見事にはねのけているという点で、自分で自分を祝いたいと思う一方、私の両親が心の底から望んでいる安心感をまだ彼らに与えられていないという点で、独身から抜け出したいとも思う。

私の両親が身体的・経済的に健全でいられるかどうかは、近いうちにあるはずの私の結婚によって変わってくるのだそうだ。「お前が結婚したら、湖畔に家を買う」と言うし、もっと最近では、「お前が結婚したら、前立腺の検査を受ける」とも言っている。

私は親に同情せずにいられない。私が独身であるという状態は、そうすぐには変わりそうにないというのが現実だからだ。

ボーイフレンドも私も、今は「死にものぐるいで働いてお金を稼ぐ」モードに入っている。同世代の友達からの圧力は、ふたりの野心をほかの何かに向けさせるほど強くはない。

両親はよくこう言う。「今は仕事に打ち込むのもいいさ。だが、20年後はどうだ? お前の友達はみな、自分の家族のことで忙しく、親も死んでしまったら? お前には誰もいなくなる。ひとりになってしまうんだよ」

「ひとりになってしまうんだよ」

この警告のせいで、多くの女性は結婚へと導かれ、週末になると夫の両親から「手づくりの」アルパラタ(マッシュポテト)やベイガン・バルタ(マッシュしたナスのカレー)を求められる羽目になる。「いまどきの嫁だからね、でも週末だけは料理してもらわないと。慣れたほうがいい。高齢になったらもう働かないんだから」

「ひとりで」一生を終えることは、多くの30代の独身女性を悩ませている問題だと思う。根拠のない不安だとも言えない。ほかの人はみな、自分の結婚生活に忙しく、独身でいる友人やその友人の問題に関わっている時間などほとんどなくなるかもしれない。

親が年老いてきていることも事実だ。彼らからの援助なしに暮らすと考えると、夜も眠れなくなる。人生の中で大きな問題に遭遇するたびに、私は彼らをよりどころとしてきた。自分が年をとった時、私は、そうした無条件のサポートなしに生きていかなければならない。

ひとりで一生を終える恐怖に身動きが取れなくなることに共感はするものの、これが私たちを結婚へと駆り立てる理由だとは思わない。得体の知れない恐怖に負けてしまうと、悪い判断しかできない。そのいい例が今の米国の状況だ。

率直にいって、女性たちは、結婚を急ぐことより、結婚についてもっとよく考えることを勧められるべきだ。結局のところ、離婚の手続きはとても大変で費用のかかるものなのだ。

だが、若い女性とその幸福について考えるという風習が、我々の社会のDNAにはない。代わりにあるのは、彼女たちの恐怖心を利用すること。一定の年齢を超えた未婚の高齢女性は社会ののけ者になってしまうという話や、独身女性は猫を愛し、自分より若い女性を嫌うといった話を作り上げることだ。

こうした忌まわしい物語は、友人や家族、親類が常に善意から聞かせたがるものだが、異性との関係性を、退屈で年齢に依存したものにしてしまう。30歳を過ぎたら女は引退だ。その先にあるのは、友人もいない空虚な人生だけだ、というのだ。

けれども私は、今まで生きてきた結果、女性同士の友情や、人生の晩年に彼女たちが与えてくれるサポートの力を信じる気持ちを強くしている(それは、フェミニストの劇作家、イヴ・エンスラーの回想録によって裏付けされた信念だ。人生を怖がっている少女たちは皆読むべきだと思う)。そして、たとえそれがうまく機能しないとしても、引っ込み思案な私の性格からして、50歳で友達がいないと考えても少しも困らない。

さらに、人生における私の野心が、おもしろいくらいにやりがいを与えてくれる――私は、ガラスの天井を打ち砕く格好いい上司として、若い女性たちの指導を続けたいと思っている。

私のように、野心や興味のあることで忙しい日々を送っていて幸せだと感じる女性はもっとたくさんいるに違いない。それなのに、プラチナの結婚指輪でなく、夢を追って生きることに完全に満足している、素晴らしい未婚男女の物語を聞かされて育てられないのはなぜだろうか?

結婚ですべての不幸が終わる、とみなが考えているのはなぜだろうか?

なぜなら、必ずしもそうではないからだ。結婚しても寂しさが癒されるとは限らない。結婚が無条件のサポートやつきあいを意味するわけでもない。結婚していても、ひとりの時と同じくらい、孤独で恐ろしいと感じることはある。それに付け加えて、よそよそしい夫や、暴力的な夫がいて、その相手をしなくてはいけないかもしれない。

結婚が性的欲求不満を解決すると思うのも間違いだ。そのうち、眠る前に儀式的に「夫を手でイかせる」ようになり、それにうんざりするようになる。手首を使いすぎて手根管症候群にならずにすむよう、夫が浮気するようにしてくれと、神に祈るようになるだろう(こんなことを書く私ってすごいでしょ?)

「(ある年齢を過ぎた独身女性には)存在意義がすべてなくなる」という戯言はもう十分だ。結婚してもしなくても、いずれのケースにも最悪は存在するし、恐怖から結婚するなんてことはあってはいけない。

女性たちは、自分に押しつけられた有効期限のせいで、さまざまな不安に直面している。

そんなものはクソ食らえだと私は言いたい。30歳を過ぎたら死ぬわけではないし、突然不妊になることもない。一夜明けたら愛されなくなる(あるいは恋愛ができなくなる)わけでも断じてない。

60代になって年下の男性と恋に落ちることはできるし、40代でバツイチ男性と結婚することもできる。90代で老人ホームのお隣さんとみだらな行為をすることだってできる。私たちは何でも、誰とでも、どんな風にでも、いつでも、私たちの心と膣が望むことができるのだ。

幸福は、年齢によって決まるものではない。私の著書にも、誰かとの結婚を通してしか幸福は得られない、とは書いていない。私は、自分が身も心もすっかり準備が整った時に、公正かつ誠実な関係を共有できるパートナーと結婚すると信じたい。

それまでは、「夕べ、お休みの電話をわざとかけてこなかった」という理由で、今のボーイフレンドと喧嘩するのに忙しい日々を過ごしていこう。

インドの女優ラサ・デヴィはかつて、「人の生き方は、どのようであれ、正解だ」と言った。この主張は偏っていると言う人もいるかも知れない。だが私はこう言おう。「うるさい、ミーラー・ナーイルが書いた脚本に間違いはない」と。

(訳注:ナーイルは、ラサ・デヴィが出演した1996年の映画『カーマ・スートラ/愛の教科書』の監督・制作・脚本を担当した)


この記事は英語から翻訳されました。翻訳:藤原聡美/ガリレオ、編集:中野満美子/BuzzFeed Japan


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