捨てられたゴーストタウンのシナブンで撮影された15枚の脳裏に焼き付く写真

    「家を離れて2度と戻れないとしたら、あなたは何を持っていきますか?」

    2010年以降、インドネシア、スマトラ島カロ地区にあるシナブン火山の活動が活発だ。 有毒ガスや溶岩が、高さ13000フィートにまで噴出している。400年近く休火山だったこの山は2014年、突然噴火した。16人の犠牲者を出し、近隣住民31000人が避難を余儀なくされた。

    インドネシアを拠点にドキュメンタリー写真家をしているアンドリ・タンブナンの作品は、社会問題や環境問題に焦点を当てている。廃墟となったシナブンの街を自分の目で見て、避難民たちが残していったものを見つけるため、彼はカロ地区へ向かった。

    タンブナンは写真について、BuzzFeed Newsにこう語っている。

    「私が探したのは、『存在の跡』という概念です。写真や服や本といった残されたものからは、住人たちの生活を垣間見ることができました。一方で、住人たちが持っていったものもあるのに、なぜこれらのものは残していったのか。ゴーストタウンが機能停止しつつ、時間とともに風化していく様子に、フォーカスを当てています」

    「人間の存在の名残に、自然が再び息づいていることに気づきました。この、苔に覆われた机の写真はとても気に入っています。捨てられ、忘れられた何かに、植物が生い茂る…。完璧な生態系が、そこにあるからです。もちろん、違う見方をする人もいるでしょう。色々な解釈の余地があるのは良いことです。そこで、写真を観る人にと痛いんです。『家を離れて2度と戻れないとしたら、あなたは何を持っていきますか?』と」

    アンドリ・タンブナンの作品は、彼のウェブサイト andritambunan.com または、インスタグラム @andritambunan でも閲覧できる。

    この記事は英語から翻訳されました。