BuzzFeedのスタッフにノルベルトという男がいる。これが、彼だ。
彼は言う。ニキビ面だった16歳の頃からずっと、自分に自信がもてない、と。歩くと胸がユサユサするし、喋ると二重アゴがタプタプする。自信が持てないから、ネガティブになる、と。
中学生の頃から「デブ! ブサイク!」と言われていた彼だが、メキシコ人男性は強くあれという教えのもと、ツラい気持ちをグっと飲み込んで生きてきた。ただ、自信がないことに変わりないので、Instagramにセルフィーをのせるようなことはない。もし、自分の写真を載せたとしても、後ろからのショットだ。
そのノルベルトが、28歳になったタイミングで自分の殻をやぶろうと、あることに挑戦した。自分とはまったく正反対のキャラになるというのだ。彼が選んだのは、クリスティアーノ・ロナウド、言わずとしれたサッカー界の世界的スーパースター。ノルベルトは、C・ロナウドのInstagramの写真5枚を、自分自身で再現することにした。
自分とは対極にある存在、C・ロナウド。1億人以上のインスタフォロワーをもち、カリスマ性に溢れ、いつカメラを向けられてもOKな、ワールドクラスのスターアスリート。
一方、ノルベルトはインスタフォロワー数665人(記事執筆時点)、カメラに向かってポーズすることもなければ、セルフィーも撮らない。
殻をやぶるためとはいえ、なかなか度胸のいるチャレンジだ。ノルベルトは言う、「ぽっちゃりしたメキシコ人の男が、C・ロナウドみたいなポーズとってるとこなんてみたことない」このチャレンジの先に何が待ち受けるのか。いいね!で自信はつくのか、それとも辛辣なコメントでますますネガティブになるのか……。
再現写真1:クローゼットでポーズ

セクシーに見つめるC・ロナウド、開いたシャツの間からは彫刻のような腹筋。怒ったような不機嫌な顔をするノルベルト、10ドルで買ったシャツの間からは可愛らしいぽっちゃりお腹。撮影を頼んだ同僚は、最初気まずそうな感じだったという。
再現写真2:太陽の下で輝くボディ

オフィスの屋上で撮影しながら、ノルベルトは妄想したという。もし、僕がC・ロナウドだったら……。レアル・マドリードで活躍するスタープレイヤー、すべてを手にする男。セルフィー撮りまくって、いいね!の海で溺れてみたい。
再現写真3:サービスショット

ちょっとエロスなサービスショット。撮影中は「手で股間が隠れるように」との指示出しで、ますますエロ撮影ぽい雰囲気だったという。カメラマンとなったのは、友人女性。これなに?という彼女の質問に、ノルベルトは「仕事でいるんだよね」と返答。結果にはまずまず満足しているとのこと。
再現写真4:自分の名入り毛布のあるベッド
C・ロナウドのブランケットを買いたかったが、139ドルもしたので断念したというノルベルトは、名入り毛布をDIY。目を閉じて撮影している間「このチャレンジ、失敗だった」という思いが脳裏をよぎったというが、ここまできたら突き進むしかない。
再現写真5:ファンタジックな疲れたポーズ
職場で撮影したため、念のためパンツを2枚はいたというノルベルトだが、カメラマンとなった同僚の言葉は「これ社内規則的にどうなの?」
ロナルド再現チャレンジでノルベルトが学んだ3つのこと。

1:Instagramで自信はつかない。ポジティブなコメントもあったが、チャレンジ期間中に19人のフォロワーを失った。
2:写真は自然体ではない。満足いくものが撮れるまで何度もトライしたし、Photoshopも使っている。自然に見える写真は、見た目ほど自然には撮られていないということがわかって満足。
3:結局、自分は自分。セルフィーはしないし、シャツがはだけた写真も撮らない。それがノルベルトという男。ネガティブ思考や自信のなさはなんとかしていくべきだけど、自分は自分。完璧とはいえないところがたくさんあるし、太っている。でも、太っているのは美しい。自分に正直でいられるのなら、見た目なんて関係ない。
この記事は英語から翻訳・編集しました。担当:SOKO