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人はみんな、私を異性愛者だと思う。それはおかしい

一日に何度も何度もカミングアウトしている。

私はレズビアンだ。でも、一見、私はレズビアンらしくない。普段はスカートやドレスを履いていて、ネルシャツを初めて買ったのはつい最近だ。私は化粧をするし、赤い口紅を好む上に、髪は長い。ついでに言えば、ケイト・スペードのバッグを使い切れないほどに持っている。

多くの人は、潜在的かそうでないかには関わらず、同性愛者への固定観念を持っている。そして、その固定観念に私は当てはまらない。私がカミングアウトするまで、異性愛者たちは私も異性愛者だと思い込む。LGBTの人々でさえ、私を異性愛者だと思う。

私はレズビアンだが、私がレズビアンである事実は、なかなか認識されない。あたりを見渡して、何度も何度もレズビアンであることを証明しなくてはならない。

今月シドニーで開かれている映画祭Mardi Gras Film Festivalでは、「Girl on Girl」というタイトルのドキュメンタリー映画が上映されている。映画監督はアメリカ人のジョディ・サヴィッツで、6人のレズビアンの女性の人生を4年間追ったものだ。

6人は20代から60代で、民族や文化的背景も異なる様々な人々だ。

デザイナーのカレンは、ティーンエイジャーの時、ホームレスだった。リンディは空軍のベテランで、レズビアンであることを隠している。アシュリーとデスティニーには小さな子どもがいて、もう一人子どもを欲しがっている。ローレンは、リアリティ番組「The Real L Word」に出たことがある。

日常生活を写したり、カミングアウトについてのインタビューを通して、サヴィッツは、男性らしさや女性らしさと性的指向には関連性がないことを示した。

カミングアウトをした数年後、テレビドラマ「Lの世界」を観て初めて、自分らしくいれるようになった。とは言え、レズビアンが自分らしくいることは、主流とは言えない。レズビアンは、テレビにおいて「男っぽい女」、「ゲイの仲間」もしくは、カミングアウトするために葛藤している人物として描かれる。時折見かける「セクシーなレズビアン」は、男性の視線を引きつけるための存在だ。

「グレイズ・アナトミー」や「ハンドレッド」に登場するレズビアンたちは、私の現実に近いと言える。「プリティ・リトル・ライアーズ」のエミリーも素晴らしい。でも、彼女も周りのハイヒールとミニスカートの女の子たちとは違い、いつもネルシャツとスニーカーだった。「Girl on Girl」の中でローレンは言う。「私の人生や本、テレビ、映画の中でより『女性らしいレズビアン』に接していたら、もっと早くカミングアウトできたと思う」。自分が社会に認識されていないと感じていたのは、私だけではなかったのだ。

私が母に同性愛者だとカミングアウトした時、母は冗談だと思ったようだ。それから母は私に対して「男の人と寝ようとしたことはあるの?」と尋ねてきた。

これは私を傷つけようとして出てきた言葉ではないと思う。突然のカミングアウトで混乱してしまったのだろう。ただ、私はその言葉に傷ついた。

最近、私はこう思う。もし、もし私がステレオタイプな皆が想像するような「男性的な」レズビアンだったら。母の反応は同じだっただろうか。もしそうだったら、もしかすると母は自分の娘が同性愛者だという事実に耐えられたかもしれない。ならば、私は自分が「レズビアン」だということのヒントや兆候を母に示さなければいけなかったのだろうか。

4年前のことだ。私とガールフレンドは一緒に競馬場へと行った。その時、私たちはタイトドレスと、ものすごく大きな帽子を身に付けていた。オーストラリアの競馬場に出かける時の伝統的な格好だ。

たくさんワインを飲んでいた私たちのところに、ライターを借りにきた男性がいた。

彼は私たちがレズビアンカップルだと知るなり、その関係について何の遠慮もなく聞いてきた。話は私たちのセックスについてまで及んだ。さらには、彼は私たちに自分の目の前でキスをしてくれと言い、3人でセックスしないかと提案してきた。

彼はまるで、出会って数分でそのような行動を取るのが当然であると思っているようだった。

その時、私は怒ることなく、やり過ごせばよかったのかもしれない。ただ、私にはそれができなかった。

私は彼に向かって「殴るよ!」と脅した。すると、彼は仲間のもとへと笑いながら帰って行った。彼は、超えてはいけない線を超えてしまったことに全く気がついていない様子だった。

私はこれ以外にも同じような目にあってきた。でも、今ではそれにさえ慣れた。それが私のようなレズビアンに見えないレズビアンの「普通」なのだと受け入れている。

酔っ払った男性が私たちに目の前でキスするように言ってきたとき。私たちが手を握っていると車から怒鳴られるとき。初対面の人が、私たちとセックスしないかと提案してくるとき。そうしたときに、私たちは礼儀正しく相手に去るように伝え、自分たちの日常を不必要に邪魔させない術を身につけた。

私は毎日カミングアウトしている。自分のガールフレンドの話をするとき、ほとんどの人はその女性がただの友人だと思っている。一緒にいるときは、姉妹だと間違われることもある。

同性愛者でいるのは簡単ではない。超えなければならない障害が膨大にあるからだ。重要な障害が優先されるにつれ、LGBTのコミュニティは確かに毎日前進している。でも、少数派である私たちは、すべての相手と戦う許容量はない。

同性婚、LGBTのためのメンタルヘルスサービス、性転換の権利に対しての建設的な議論の方が、私の同性愛者に見られたいという願いよりも重要だ。そのことは承知の上で私は、同性婚のためにも女性っぽいレズビアンが同性愛者に見られるようになるためにも、戦いたいと思っている。

このような意見を友人に言ったとき、友人は次のように答えた。「もしLGBTのコミュニティが、LGBTではない人たちに意見をたくさんぶつけたら、要望が多すぎるということになって、動きが後退するかもしれない」

友人の意見は極端すぎるかもしれないが、彼女の言いたいことはよくわかる。レズビアンらしくないレズビアンやバイセクシャルの存在を認識しない代わりに、もっと重要な平等という問題にフォーカスするべきなのだというものだ。

私は、女性っぽく見られることで得していることもあるのも理解している。必要な時には、異性愛者らしく振舞うことも可能だ。競馬場の時のようにハラスメントに対処する時もあるが、バーで男性に声をかけられた時、「ボーイフレンドがいる」と言って逃げ出すこともある。コミュニティの他の人たちのように、最初から何らかの判断を下されることもない。

一方で、私のアイデンティティについて詳しく質問をされるので、同性愛者のコミュニティに歓迎されていないように感じている。「Girl on Girl」の中で、レズビアンのパーティーの準備をするカレンはこう言っている。「間違ってきたの?って聞かれたら嫌だな」。このドキュメンタリーでは、同性愛者のコミュニティで存在感を出したいという不安と焦りがはっきりと表現されている。

私はシドニーのLGBTコミュニティにあまり関与していない。集会やパーティー、マルディグラのイベントに参加することもない。過去4年間、セクシュアリティについて質問をされ続けてきたので、LGBTのコミュニティが私を歓迎してくれるか不安なのだ。

この不安が馬鹿げていることはわかっている。でも、誰かに「あなたは本当のレズビアンではない」と言われる妄想を振り払うことができないのだ。

「Girl on Girl」で6番目に登場するのはクリスという女性だ。彼女は、フェミニスト活動家だった時、レズビアンのコミュニティで自分が浮いていると感じていた。「自意識過剰な私は、自分が社会の主流に迎合していると思われるんじゃないかと気にしていた」

アシュレーは、何年も自分の性的嗜好を否定していた。彼女はこう言う。「自分は、レズビアンであるには、女の子らしすぎると思っていた」

この4年間、私の前に現れる人々は3つの言葉を言う。「ええ、でもあなたはとても綺麗だよ」「あなたは同性愛者には見えないよ」「本当ですか?」

これらの言葉を、あたかも褒め言葉であるかのように、人々は口にしてきた。でも、私は自分が本当の同性愛者ではないと言われているような気分になった。私は異性愛者ではないけれど、同性愛者には見えない。「Girl on Girl」はまずこの言葉から始まる。「私という存在が、あなたの判断で損なわれることはない」

この記事は英語から翻訳されました。

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