
6月2日(日本時間)にあったトランプ大統領のパリ協定脱退の発表に対し、数多くの企業のCEOたちから失望の声があがった。Appleのティム・クックCEOは大統領の発表を受け、従業員向けにメッセージを発信した。
メッセージの中で、今週トランプ大統領にパリ協定から脱退するべきではないと伝えたというクックCEOは、「私の思いは伝わりきらなかった」と綴っている。その上で、トランプ大統領の表明は「Appleの会社としての環境保護へのスタンスに、何ら影響を与えない」と付け加えている。
以下は、BuzzFeed が入手した、クックCEOのメッセージの全訳だ。
従業員の皆さんへ
トランプ大統領が地球温暖化対策のパリ協定からの脱退を表明し、がっかりしていると人も多いのではないかと思います。私は今週火曜日、トランプ大統領に、アメリカはパリ協定から脱退するべきではないと伝えました。私の思いは伝わりきらなかったようです。
地球の気候変動は現実に起きています。私たち全員が、この問題と戦う責任を負っています。今回のトランプ大統領の脱退表明は、Appleの会社としての環境保護へのスタンスに、何ら影響を与えないと改めてお伝えしたいと思います。
Appleは、ほとんどのオペレーションを再生エネルギーで行っています。地球にとって良い取り組みは、ビジネスにとっても良い取り組みだと思っているからです。
Appleは今後も使用済製品の回収や再生産に取り組み、新しい素材の採掘をしなくても済むようになることを目指しています。仕入れ先の業者がクリーン・エネルギーで工場を稼働できるようサポートしていきます。そして、さらに改善ができないか、常に自分たちに問いかけ続けていきます。
Appleや、他の企業がやっている様々な努力を考慮すれば、地球環境の将来を良くしていくのは難しくはないはずです。
私たちはいつも、地球環境をより良い状態にしていくことをミッションとしてきました。このあり方は揺らぐことはありません。次世代の人たちの生活がどうなるかは、これからの私たちの努力次第です。
皆さんの仕事は今、本当に重要になっています。日々の改善に力を貸してくれる皆さんに、心から感謝しています。
ティム
この記事は英語から翻訳されました。