ディズニー映画に、もともとの話と全く違うものがあることを知っていますか?

    「アナと雪の女王」のエルサは妹のいない悪役だった。

    1. 「ラマになった王様」(2001年)

    2. 「ライオン・キング」(1994年)

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    ライオン・キング」は1990年代のディズニー名作の一つだが、もう少しで全く異なるタイトルになるところだった。「King of the Kalahari(カラハリ砂漠の王)」「King of the Beasts(百獣の王)」「King of the Jungle(ジャングルの王)」などが候補に挙がっていたのだ。しかも、「ライオン・キング」に決定する前は、同じ作品とはわからないほど筋書きも異なっていた。ディズニーの幹部によれば、当初の脚本は「偶然の一致とは思えないほど『National Geographic』の特集番組に似ていた」という。DVDの解説において、アニメーターたちは、もともとはライオンとヒヒの戦いを描いた物語で、スカーはヒヒ、ラフィキはチーターになる予定だったと述べている。言うまでもないが、ディズニーはこの構想を捨て、「ハムレット」のサバンナ版をつくることに決めた。

    3. 「ピーター・パン」(1953年)

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    「ピーター・パン」はあまりに有名なため、どのように異なっていたのか想像すらできない。ディズニーのアニメーターたちはもともと、物語全体を犬のナナの視点でつくろうと考えていた。しかも、2007年に発売されたDVDの付録「Peter Pan That Almost Was(ピーター・パンはこういう物語になるはずだった)」によれば、ウォルト・ディズニー自身は、ピーター・パンが、迷子たちの母親にするため、ウェンディを誘拐する物語(!)を望んでいたという。子供向けの映画としては、かなり暗い題材だ。幸い、ウォルトはこれらのアイデアをすべて捨て去り、時代を超えた名作をつくり上げた。ウォルトは次のように述べている。「ピーター・パンが自分の影を探すため、ウェンディの家にやって来る。ここで物語が盛り上がり、また別の物語が展開していくのです」

    4. 「アラジン」(1993年)

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    ディズニー映画はしばしば、母親に対してつらくあたり、ひどいときは命まで奪う。アラジンも母親を失った孤児だが、当初は母親がいるという設定だった! ところが、当時のディズニー会長ジェフリー・カッツェンバーグが「母親を消してくれ。母親はいらない」と言い、アラジンは母親を失うことになった。それだけではない。映画の舞台は、もともとイラクのバグダッドだったが、1991年に湾岸戦争が始まったため、架空の街アグラバーに変更された。

    5. 「ポカホンタス」(1995年)

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    アライグマのミーコとハチドリのフリットはポカホンタスの親友だが、当初は第3の動物として、「レッドフェザー」という七面鳥が登場する予定だった。声優はジョン・キャンディで、コミカルな役柄になることも決まっていた。しかし、1994年にキャンディが死去し、レッドフェザーは幻となった。そして、声を持つはずだったミーコとフリットも声を失った。

    6. 「ビアンカの大冒険」(1981年)

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    ディズニー映画を見て、「アンチ全体主義を前面に押し出してほしい」と思ったことはないだろうか? 「ビアンカの大冒険」はその夢をかなえてくれる「はずだった」。1962年に考えられた当初の筋書きは、マージェリー・シャープの短編小説「小さい勇士のものがたり」をベースにしており、全体主義の政府によって、凍てつく荒野に捕えられた詩人の物語だった。しかしウォルト・ディズニーが、あからさまに政治的な物語を子供たちに伝えるべきではないと反対し、アニメーターたちは別の筋書きを考えることにした。そして最終的には、クルエラ・ド・ヴィルが悪役に抜てきされた! しかし、まるで「101匹わんちゃん」(1961年公開)の続編のようだと判断され、クルエラ・ド・ヴィルは姿を消した。

    7. 「アナと雪の女王」(2013年)

    この記事は英語から翻訳されました。翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan