専業主婦だって頑張ってる 悩まずにこの選択をしたわけじゃない

    「あなたがどれだけ頑張っているか、私は知っているよ。頑張ってても、今日1日何してたの?って聞かれるんだよね」

    私は以前、同僚から「専業主婦ってさ、子どもの学校にめっちゃ関わってくるし、Pinterestでムカつくくらい大げさな手作りグッズを披露するんだよね。あの人たち、人生を無駄にしてないって感じたいから」と言われたことがあるんだ。この同僚はふざけたような口調でこう続けたよ。「働くママはそんなくだらないことに費やす時間なんかないのにさ」。

    このセリフを聞いて、頷いている自分にあなたは気づいたなら。しかも、専業主婦の友達が疲れていると言うのを聞いた時に、「レゴのお片づけしながら昼ドラ見る生活のどこに疲れる要素あんの?」と思った自分を思い出しながら。もしそうならば……

    この記事は、あなたに捧げるものじゃない。

    この記事は、子どものために家にいようと思った自分の決断について、たとえほんの少しでも苦しんでしまったママたちに捧げるもの。この記事は、「もっとやらなきゃ」と不安になっちゃう人、仕事をやめたからにはまじで必要以上に頑張って母親業をしなきゃと思う人、そしてすぐ(もしくは一生)職場復帰したいとは思わない自分の選択に対して「適正さ」なんて言葉を武器にする友達や家族がいる人、そんなママたちに捧げるものなの。

    私もあなたと同じだった。

    私は、みんながこぞって専業主婦に投げかける質問「一体、1日中何しているの?」を、親類のランチの集まりで聞かれてさばいたことがある。シャワーする時間がない時だってあるよ、なんて言おうものなら、混乱したような顔をされたこともあった。夫からは、昼間何か有意義なことをした証拠を見せろとでも言わんばかりの(時には実際にはっきりと言葉にもされたけど)プレッシャーさえ感じることもあったよ。健康でハッピーできちんと面倒が行き届いたヨチヨチ歩きの双子のために、スポーツジムでのレッスンとお遊びの約束を行ったり来たりして、ベビーフードを手作りして、こんな小さいのにもう単語とか色、第二言語まで教えているのに、夫にとってはなぜかそれでは証拠にはならないみたいだった。

    それで、次の質問が投げかけられるんだよね。認めちゃうけど、ママになる前に抱いていた夢だから、この質問を聞くとたいてい不安な気持ちでいっぱいになっちゃうんだ。

    「まだ書くことは続けてるの?」

    はぁ(ため息)。

    答えは、イエスの時もあったよ。でもたいていはノー。もちろん、毎日何かしらのアイデアは頭の中でグルグルしていた。でも私は双子のために24時間、全力を注ぎ込んでて、はっきり言って、頭の中のアイデアを実行に移すなんてできないくらい疲れ切っていたの。なので、アイデアは諦めちゃった。それで私はそのことで毎日、罪悪感に苛まれたんだ。

    わかるかな。私はね、世界でも指折りの映画学校で脚本の学位を取得したんだ。しかも学費は安くなかった。多額の学費とものすごい、めっちゃすごい努力でやっと手にしたものだったんだ。お金はかかったけど、その学位を持っていれば、間違いなく仕事で成功を収められるって約束がされていた。しかも、自分が選んだ業界において、才能やスキル、人脈があるなら、「単なる母親」以上の存在になるべきだって決めつけられるんだよね。

    でもそれが本当なら、1日中赤ちゃんの世話をしてこれほど満たされた気持ちになるのは、一体なぜなんだろうね?

    今でも覚えている。Facebookのママ・グループで熱のこもった議論を読んだ時のこと。その議論はある専業主婦が、夫が思ったとおりに昇進できなかったってグチを書いた時に始まったんだ。その専業主婦は、夫が昇進しなかったせいで、自分が予定より早く職場復帰しなきゃって書いていた。経済的にやっていけるように。もちろん、その投稿には励ましのコメントも一握りくらい付いていたよ。でもFacebookのママ・グループによくありがちだけど、すぐに誰かが会話に入ってきて、こんなふうに言いながら批判したんだ。「悪いけど、うちの両親は、私が家でただ座って夫に面倒見てもらうためだけに、私の教育に大金を注ぎ込んだわけじゃないから」

    これは、「インターネットでは相手の口調を読めないじゃん」なんて話じゃなかった。この女性は熱くケンカ腰になってて、間違いなく焼け跡を残していったよ。

    私はその時、娘たちと自宅にいたの。だから、この専業主婦(つまり私を含む)ってものには、仲間であるはずの人たちに聞いてもらって発散できる安全な場所がないんだって、その代わりにこういうところには、人がやっと下した決断への批判が渦を巻いていて、敬意なんてほとんどないんだって思って、イヤな気持ちになっちゃった。それに、私たち自身の中でも「母親」って役割は何かあまりにもちっぽけなものとして扱われていて、女性が母親業に専念したいって思うと見下されるんだよね。まるでそれが女性の権利に対する侮辱みたいに。

    もっと悪いことに、外で働かないと、まるで娘たちに悪い手本を示しているかのように思われるんだよね。そう、私はそう言われたことがあるよ。

    私は娘たちが幼稚園に入るまで専業主婦を続けたけど、葛藤することも少しあった。専業主婦になりたてのころは、自分の決断に疑問を持ったことも色々あったよ。それでも、専業主婦になるっていう自分の決意のせいで、夢や目標には限界があるんだって娘たちが思うようになるだろうなんて、一度たりとも思ったことはないよ。

    だって、私たちの世代は、上の世代とは違うから。

    私たちの世代には、選択肢があるから(当然ながら、経済的な状況が許せばだけど)。

    私たちは、ラップトップかばんを持って、電話会議して、ビジネスを成功に導くこともできる。もしくは、おむつを入れるマザーズバッグを持って、赤ちゃんの夜泣きをあやすために夜更かしして、家族を成功に導くこともできる。この両方でも、その中間でも、何か全く違うことでもいい。そうしながらも、女性にパワーを与えることがどんなものかを娘たちに見せることだってできるよ。だってそれは、Tシャツに書かれたただ威勢のいいスローガンなんかじゃなくて、あなた自身が言う言葉、取る行動、そして教えることなんだもの

    ところで、あなたの友達にも、仕事でめちゃくちゃうまくいっている働くママがいるでしょ? 今の時代の母親像を絵に描いたような人。彼女だって、自分の決意に疑問を抱く時はあるんだよ。結局のところ、それが母親業なんだよ。曲がりくねって先が見えない旅路で、地図はえんぴつで描かれている。そこで唯一確実なのは、毎日が挑戦ってことだけなの。

    だから、自分なんか大した存在じゃないって思っている専業主婦の皆さん。そんなことないから。あなたはもしかして、かつて今とは違う生き方をしていたかもしれない。だからそこから道が外れちゃって不安に感じているのかも。もしくは、母親業がいかにやりがいがあるかに驚いて、これまでとは全く違う道を築くことにしたかもしれないね。どっちにしても、あなたは無敵だから!働くママの友達と同じくらい、今の時代の母親としてあなたは大切な存在。あなたの経験は、働くママと同じくらい価値があるよ。あなただって、夢を追うのは大切だって娘たちに示している。夢が会社じゃなくて家にあったっていいじゃない。他の人たちに反対意見を言われたって、自分が自分の夢を信じていれば。確信を持って夢を持っていれば。あなた自身が、自立した女性の力なんだから。

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    私は1年くらい前に仕事に復帰したよ。そう、ライティングの仕事! で、もうこういうことをあまり気にしなくなった。今の私が心配しているのは、自分の子どもをこんなふうにダメにしちゃうんじゃないかとか、あんなふうにダメにしちゃうんじゃないかってこと。結局は、それが母親業なんだよ。でも今でも、私はあなたのことを考えてる。しょっちゅう考えているよ。あなたがどれだけ頑張っているか私は知っているからね。それに周りの人が今も、1日中何をしているんだってあなたに聞いてくることも私は知っているから。あなたがいくらかは休めていればいいなと思う。でも休めていないと思うし、きっと今後しばらくは休めないよね。でも少なくとも、支え合えるチームメイトを見つけられたのだったらいいなと思っている。あなたが母親業でホームランを打とうと努力する姿を、ベンチから見守って、サポートして、理解して、価値があるって分かってくれる、そして(あなたを相手に戦うのではなく)あなたのために戦ってくれる素晴らしい女性(そして男性)のチームメイトを見つけられたんだったらいいなって。

    もしもまだ数人、やさしいママをチームに迎えようと思っているなら、私を入れてね。あなたを守るから。

    あなたがホームにスライドしてくるとき、めっちゃぎこちない勝利のダンスをして待っているから。

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    この記事は英語から翻訳されました。
    翻訳:松丸さとみ / 編集:BuzzFeed Japan