「セックスは悪いことではない」と教えて欲しかった

    「セックスを前向きに楽しむうえで妨げになっていること」をテーマに、BuzzFeedは匿名取材を実施した。包み隠さず率直に語られたその内容とは。

    セックスに対して複雑な思いを抱く人はとても多い。それを証明するべく、BuzzFeedコミュニティのみなさんに呼びかけて、セックスや羞恥心、不安について胸の内を明かしてもらった。

    以下に紹介したい。

    1. 再び、求められていると感じたい

    私が話したいと思っているのは、パートナーに性欲があまりないのがわかるせいで、悶々としてしまうこと。

    私はボーイフレンドを愛しているし、彼と死ぬまで一緒にいたいと思っています。でも、ベッドのなかでは、退屈を絵に描いたような人なのです。

    私は再び、求められていると感じたいし、セックスがしたいのです。

    29歳で『倦怠期』を迎えて、数カ月おきにしかセックスしなくなるなんて、若すぎますよね。――29歳/女性/ストレート

    2. セックスワーカーの悩み

    私は、フルサービスを提供するセックスワーカー兼ストリッパーなのですが、性的関係を持つ恋人と仕事とを、分けて考えるのが容易でないことに気がつきました。

    恋人が、私がセックスワーカーであることに異常に固執しているか、客と私を「シェア」していることで不機嫌になっているか、いずれか一方であるように感じることがよくあります。

    ときどき、家で恋人のことを思いながら、ラップダンスが浮気のうちに入るのかを考えて、すっかり動揺してしまうのです。――25歳/女性/バイセクシュアル

    3. 結婚して4カ月。まだセックスはしていない

    少し前に結婚しました。

    私は生まれて以来ずっとキリスト教徒で、結婚前にはセックスをしないと決めていました。夫も同じ考えでした。

    初夜に私がパニックになったところを想像してみてください。セックスをしようとしましたが、私はあまりの痛みに耐えることができませんでした。

    私はタンポンを使うことも許されていませんでしたが、「(セックスを)やってみれば」きっとうまくいくだろうと思っていたのです。でも違いました。

    結婚してから4カ月が経ちましたが、まだセックスしていません。

    3人の医師に相談し、膣拡張器を手に入れました。私は膣痙攣だったのです。つまり、膣内部の筋肉が異常に収縮して硬くなるのです。

    映画のようにスムーズに事が運んだらどんなによかっただろうと、何度も涙を流しました。私よりも保守的ではない友人から、初夜やセックスのことで冷やかされると、本当に情けなくなります。

    実際には、4カ月を過ぎてもまだセックスしていないのですから。

    でも、誤解しないでください。夫と私は、セックス以外の性的な行為はほぼ何でもやっています。

    ただ、ほかの人も同じ問題で苦しんでいて、つらいのは自分だけではないと実感できればいいのにと思います。――20歳/女性/ストレート

    4. 性的暴行を受けた影響は今も…

    10代のころに受けた性的暴行は、予想以上に長期的な影響をおよぼしました。そしてそのことを、いまに至るまで認識できていませんでした。

    私にとってセックスは、恥ずべき、恐ろしい行為です。セックスが、相手との関係をどんなに素晴らしいものにしてくれるのか、きちんと理解できていてもです。

    性的な行為で私は、相手が初めての人であれ、長いつきあいのあるパートナーであれ、心と体を完ぺきに分離します。

    言ってみれば、役割を演じるだけ。感情的な強い結びつきを得るための行為として、心から楽しむわけではありません。

    本当に愛している相手との性的な行為に、昔のトラウマがいまだに影を落とすのかと思うと、心が張り裂けそうです。――26歳/女性/ストレート

    5. 32歳、バージン

    私はあと1カ月で32歳になりますが、まだバージンです。

    自力でしか快感を得たことがありません。

    そこでごく最近、バイブレーター付きの人工ペニスを手に入れました。とはいえ、購入して2カ月経ったいまでも、まだ使うことができずにいます。

    自分の体内に「血の通っていない物体」が侵入すると思うとぞっとするのです。

    でも、いまだにほぼ1日おきにマスタベーションをしています。

    セックストイでこんなに怖がるようでは、この先も死ぬまで、他人と親密な関係を持つことができないのではないでしょうか。本当に心配です。――31歳/女性/バイセクシュアル

    6. 「セックスは悪いことではない」と教えて欲しかった

    私はごく最近、セックスするようになりました。

    でも、自分が生まれ育った文化に、セックスをめぐる根深いタブーが潜んでいて、それが自分の価値観にどれほど入り込んでいたのかは全然わかっていなかったようなのです。

    私はアジア系アメリカ人で、セックスについて容認し、肯定的な考えを持っています。ところが、それを自分に当てはめることがなかなかできません。

    幼いうちから、「セックスは悪いことではない」と前向きな教えを受けていたらどんなによかっただろうと思います。

    というのも、私はセックスするたびに罪の意識に苛まれ、自分の行為を知ったら両親はどれほど失望するかと考え、不安に陥るのです。私のセックスライフと両親は何の関係もないのに! 

    ここ数カ月間は、両親に対して悲しみと恨みを抱いています。自分の体やセックスについて前向きな話をしてもらったことは一度もありません。

    言われたことといえば、処女を失ったら取り返しがつかないという戒めばかりだったのですから。両親はかけがえのない存在です。

    でもいまの私は、セックスで連想することといえば不気味な戒めばかり。

    私は、好きなことと、好きではないことを、あれこれ試したいのです。アジアの伝統を長年にわたって押しつけられたことなんて、忘れたいのです。

    セックスをしていると、まるで部屋のなかに招かざる第三者がいて、私のことを批判的な目でじっと見ているような気がします。――20歳/女性/バイセクシュアル

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan