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小学生のころからレイプされていた友達がいた。私にできることはなんだろう

セックスってなに? 話しづらい性のことを、大学生が正面から考えた。

「嫌だったんだけど、彼氏に言われたから仕方なく、コンドームをつけずにセックスしてしまった」

大学の友達との間で、こんな打ち明け話を聞くことが珍しくない。どうしてNOと言えなかったんだろう、と一緒に考える。性について、実は知らないことだらけなのではないだろうか?

東海大学文学部3年の澤村成美さん(21)は11月、「What's sex?ーちゃんと知りたい性のこと」と題したフリーペーパーを発行した。

学生の叫びをひろう

Akiko Kobayashi / BuzzFeed

フリーペーパー「What's sex?」は、東海大学の学内で配布している

澤村さんは2017年4月、大阪市で同性カップルが里親に認定されたニュースを知ってから、人権やジェンダーに関する授業を聞いたり外部の講演に足を運んだりするようになった。

「一人ひとり違う個性があり、それぞれの悩みがある。学生の小さな叫びが、ほかのの誰かを救うきっかけになるかもしれない。大きな声で言えなかった問題こそ、発信していきたい」(澤村さん)

新聞や雑誌などさまざまな媒体をチェックしたが、10代や20代に向けた情報が目につかなかった。ないなら自分で作ろう。そう思い立ち、2018年3月、学生が企画立案したプロジェクトに資金援助をする東海大学チャレンジセンターの「ユニークプロジェクト」に応募した。

フリーペーパーのタイトルと発行するプロジェクトの名前は「Shells」。色や形がそれぞれ違い、自分の身を守る貝殻をイメージした。

メンバー10人のうち半数は、澤村さんのTwitterの発信にDMなどで返信してきた「プロジェクトを始めるまでは知らなかった学生たち」だ。企画も編集もゼロからスタートした。

澤村さん提供

Shellsの一部メンバー。左から3人目が澤村成美さん

友達がレイプされ続けていた

最初は、恋愛やセクシュアルマイノリティをテーマにフリーペーパーを編集しようと話し合っていた。そんな中、澤村さんは、小学校と中学校の同級生から、衝撃的な体験を聞く。

小学6年生のころから、母親の恋人からセックスを強要され、中学1年から5年間で4回も人工妊娠中絶をした、と。

「私がジェンダー関連の勉強をしていることを知り、同窓会の席でこっそりと打ち明けてくれたんです」

「ずっとひとりで悩みながらも、誰かに話すタイミングを見計らっていたようです。自分の体験が誰かの役に立つといいし、自分自身も前に進みたいから発信してほしい、と淡々と話してくれました」

Akiko Kobayashi / BuzzFeed

いまもPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ彼女のことを「他人事ではない」と感じ、澤村さんはフリーペーパーのテーマを「性教育」にすることをメンバーに提案した。彼女の被害体験談「私はレイプを知らなかった」を3ページにわたって掲載している。

現在、21歳になったばかりの女性が、一人で過去を背負い必死に闘っている。なぜここまで傷つかなければならなかったのだろうか。彼女は何も悪くない。

現在の日本で行われている教育は正しいセックスの仕方や、避妊具の使い方、具体的な購入方法について教えてくれない。「NO」の言い方を教えてくれない。だからこそ被害者はいまも絶えない。性別を問わず、誰にとっても正しい性の知識は欠かせないのだ。

性教育を「いかがわしいもの」としたところで、残るものはなんだろうか。若くして性行為を経験する子供は必ずいる。それを「自己責任」で終わらせてしまっていいものなのだろうか。

半数が「性教育は十分ではない」

Akiko Kobayashi / BuzzFeed

フリーペーパーでは、学校での性教育の現状を取材した記事や、大学生ら208人に、自身が受けた性教育について尋ねたアンケートも掲載している。

「あなたが中学高校で学んだ性教育は十分だと思いますか?」との質問には、「十分だと思う」(16.4%)に対し、「十分だと思わない」(48.3%)「わからない」(35.3%)だった。

また「セックスの知識、どこで覚えましたか?」という質問では、回答の多い順に「友人や先輩」(65.2%)「(情報)サイト」(47.8%)「学校の授業」(32.3%)「アダルトビデオ」(31.3%)ーーなどとなり、「親」(3.5%)は圧倒的に少なかった。

茶化す人ほど読んでほしい

Akiko Kobayashi / BuzzFeed

学内の食堂や教室の前のラックにフリーペーパーを設置してから、だんだん少なくなっている。表紙の「What's sex?」の文字を見て、「セックスだって!」とふざけながら手に取っている男子2人も見かけた。

澤村さんは「茶化しているような人にこそ、読んでほしい。性のことをもっと知りたいけど、どこで情報を得ればいいのかわからない人が多いと感じたので、届いてほしいです」と話す。

10ページの冊子の最後には、匿名かつ無料で相談できる窓口や電話番号を掲載し、「知識は、あなたの身を守る。」と結んでいる。第2号は、ジェンダーや自分らしさがテーマ。「あまり注目されていない社会問題」をテーマに年3回、発行する予定だ。


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日々のもやもやをゲストと一緒に考えるBuzzFeed Newsの番組「もくもくニュース」が実施したアンケートでも、「性」に関する知識をどこで得ているかを聞いたところ、このような結果になりました。

BuzzFeed

11月29日の配信では、「聞きたくても聞けない『セーフセックス』」をテーマに、お互いのからだを守るために必要な「性」のことを考えます。


【日時】2018年11月29日(木)午後10時公開

【配信先】下記のBuzzFeed Japan NewsのTwitterアカウント(@BFJNews)で配信します。

【ゲスト】麻美ゆま(タレント・元AV女優)、染矢明日香(NPO法人ピルコン理事長)

【MC】ハヤカワ五味(経営者)、大島由香里(フリーアナウンサー)

番組の感想や意見は、Twitterのハッシュタグ「#だから話そう性のこと」でお待ちしております!

日々のもやもやを語り合う「もくもくニュース」📺💭 11月29日の配信では「聞きたくても聞けない『セーフセックス』」をテーマに、MCのハヤカワ五味さん(@hayakawagomi)が、麻美ゆまさん(@asami_yuma)や染矢明日香さん(@asukasuca)と考えます。#だから話そう性のこと https://t.co/E4U3o2sYf4 https://t.co/02vsWVnzDs

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