漫画って、いいですよね。

海外の漫画って、けっこう攻めてる。
講談社「Kiss」で「モトカレマニア」を連載中の瀧波ユカリさんがBuzzFeed Newsに教えてくれたのは、「THE NIB」というコミックサイト。ポリティカル・カートゥーン(政治的風刺漫画)がたくさん掲載されています。
「日本では、性や価値観がからむ問題について、個人がSNSで発言するハードルが高いと感じます。クソリプがどんどんくるのも嫌だけど、まったく触れないのもつまらない。もっと自然体で発信したい、と思っていたときに海外のポリティカル・カートゥーンを知り、これを日本でもできないかな、と考えたんです」
折しも、3月8日は国際女性デー。世界各国で女性たちが行進するなど、ジェンダー平等を実現するためのアクションが起こる日です。
瀧波さんの発案で、国際女性デーに向けた漫画をBuzzFeed Japanに寄稿してもらうことになりました。
『私、子ども欲しいかもしれない。』の著書があるイラストエッセイストの犬山紙子さん、著書に単行本『ラブロマ』があり、「ゲッサン」(小学館)で連載中のとよ田みのるさんも、賛同してくれました。
3秒でわかる「あるある」

瀧波ユカリさんのメッセージ
「漫画って、エッセイのように主人公を自分にしなくてもいいし、取材記事のように主語をやたらと大きくしなくてもいい。ふんわりした形で投げても、受け取ってもらえるんです。もちろん一コマで伝えられることは限られていますが、そこからの議論は読者にお任せして、考えるきっかけにしてもらえるとうれしいです」
「瞬発的な怒りによって読まれるものもありますが、長い時間をかけて考え続けていきたい問題もあります。何度でも読んでもらって広げていきたいメッセージなので、読む人が不快になったり責められていると感じたりするものではなく、『これ知ってよかった』と思ってもらえるような作品にしたいです」

犬山紙子さんのメッセージ
「そんなに悪意もなく日常で何気なく使われている言葉に、気がつかないうちに傷つけられていることがあります。それをたくさんの方とシェアすることで、これは怒ってもよかったんだな、と思えたり、悪気なくあんなことを言ってしまっていたな、と反省したりできればいいなぁと思います」
「発信をするときに気をつけているのは、主語を大きくしないこと(自分や友人のケースを女は、男は、としない)と、喧嘩腰にできるだけしないことです。それから、どこかで気を抜ける感じのものにしたいです。女も男もどちらも生きやすくなれたらいいよね、と思っています」
「まだまだジェンダーで自由度が縛られている中、こういう声が少しでも届いてくれたらいいなぁと思います。そして、読んだ人たちがどんどん議論してくれたら、こんなにうれしいことはないです」
とよ田みのるさんのメッセージ
「正直、お祭りに参加することにドキドキしております。僕は普段からジェンダーな事柄に対して意識の高い人間ではなく、むしろ今回描いている作品のように、たくさんの失敗を重ねてきた人間です。たくさんの人を傷つけ、不快にしてしまったと思っています」
「でも、ご迷惑をおかけしつつも少しずつ学べたこともあるので、僕の失敗を読んで少しでも何か気づくきっかけになれば。僕のように誰かを傷つける前に思いやりのある行動をとっていただけたらと思います。男でも女でも、目の前の誰かとフェアにお付き合いできる関係が持てますように」
BuzzFeed Japanでは3月8日の国際女性デーに向けて、1日1作品のペースで3人の漫画を順次、公開していきます。どうぞお楽しみに!
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BuzzFeed Japanは国際女性デーにちなんで2018年3月1日〜9日、女性たちを応援する記事を集中的に配信します(一覧はこちら)
3月8日の国際女性デーを日本でも定着させるために、資生堂とコラボレーションしてキャンペーンを展開。Twitterで過去の自分への応援や懺悔のメッセージを綴るアワード「#あのときのわたしへ」を実施しているほか、3月7日にTwitter(@BFJNews)上でLIVE番組の配信、3月8日にはイベントを開催します。多様な企画やコンテンツを通して、日本や世界の女性を応援します。
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