• bf4girls badge

コロナで困っている女の子へ、ネットが怖いあなたへ。スプツニ子!さんからの提案

2人に1人がオンラインハラスメントの被害に。女の子だから不安、発言するのが怖い。そんな思いをしなくて済むように。スプツニ子!さんが国際ガールズ・デーに向けて語ったこととは。

新型コロナウイルスの影響で、いまも学校に行けない子どもたちがいる。

Alissa Everett / Getty Images

ケニアの首都ナイロビのコミュニティセンターには、自宅で勉強できないスラム街の子どもたちが集まる。10代の少女が避妊に関して自身の経験を発表した(2020年7月)

教育を受けられないだけでなく、給食を食べられないことで栄養不足に陥ったり、児童虐待や家庭内暴力の被害の発覚が遅れたり。

外出できないため、性暴力を受けたり予期せぬ妊娠をしたりしても、相談機関や医療機関にアクセスしづらいという問題もある。

10月11日は、国際ガールズ・デー。コロナはとりわけ女の子や若い女性の安全を脅かし差別や不平等を助長する恐れがあるとして、国際NGOプラン・インターナショナルが10月7日、オンラインイベント「THINK FOR GIRLS / コロナ禍の女の子たちのために私たちができること」を開いた。

「女の子だから」不安なこと

プラン・インターナショナル / Via Twitter: @Plan_Intl_jp

登壇した大崎麻子さん(国際協力・ジェンダー専門家 / 左)とスプツニ子!さん(アーティスト、東京藝術大学デザイン科准教授)

プラン・インターナショナルによると、世界ではロックダウンによる社会活動や経済の急速な停滞に伴って、性的・身体的・心理的虐待などの被害を受ける女の子や女性が激増しているという。

日本でも2020年4月に調査をしたところ、「女の子だから、女性だから」という理由で受ける影響として、家事・育児の負担が増えたことや、ドメスティック・バイオレンス(DV)や性暴力の被害に遭うことへの不安があげられた。

女性は非正規雇用が多いことから収入が減ったり解雇されたりするのではないか、世帯主ではないため給付金を受け取れないのではないか、といった経済的な不安もあった。

プラン・インターナショナル / Via Twitter: @Plan_Intl_jp

コロナの影響について、アーティストのスプツニ子!さんは、ジェンダーをはじめ地域や環境など、さまざまな分断が起きていると指摘する。

「COVID-19の影響によって、女性や女の子たちにかなり負荷がかかっています。正規雇用と非正規雇用、教育を受けられる人と受けられない人など、格差が広がっているのも心配です」

58%がオンラインで被害に

ジェンダー専門家の大崎麻子さんは、コロナ禍で加速しているデジタルトランスフォーメーション(DX / デジタル技術による生活の変革)によって、こうした問題の一部が解決につながり、女の子たちの将来設計の幅も広がるのではないか、と期待する。

出産直後の女性研究者がオンラインで海外の学会に出席したり、途上国の主婦がマイクロファイナンスを活用して家族のために起業したり。スプツニ子!さんは「デジタルの活用によって女性たちは活躍し、連帯することができる」と語った。

プラン・インターナショナル / Via plan-international.jp

世界ガールズ・レポート「女の子にオンライン上の自由を」より

一方で、女の子たちが積極的にデジタルを活用しづらい事情もある。

プラン・インターナショナルの2020年の「世界ガールズ・レポート」によると、日本を含む世界31カ国の15〜25歳の女性1万4000人に調査した結果、58%がオンライン上での誹謗中傷や嫌がらせ(オンラインハラスメント)の被害を経験していた。

若い女性であるというだけで攻撃対象にされることを恐れ、オンライン上で自由に発言できない、投稿を控えるという声もあった。

「インターネットを見ていると、女性やLGBTコミュニティ、人種的マイノリティに対して攻撃をする人がいます。人格形成をしている途中の多感な10代で、そうした誹謗中傷に晒されてしまうのは問題です。また、ソーシャルメディアで常に誰かのコメントを求めたり、自分のライフスタイルをアピールしたりするのもしんどいものです」

スプツニ子!さんはこう話し、これは個人のインターネットの使い方の問題だけではない、と指摘する。

「プラットフォームがそのような中毒性のあるUI(ユーザーインターフェイス)にデザインされているためでもあるんです。どのようにアプリをデザインするかによって、社会は変わっていきます」

テクノロジーの分野に女性が増えるべき理由

スプツニ子!さんは、AmazonがAI(人工知能)を活用した人材採用システムを開発したものの、女性差別をする欠陥があったため運用を取りやめたことを例にあげ、テクノロジーの開発の段階から多様な人たちが関わることが必要だと訴える。

「人工知能は、現在と過去のデータをもとにベストな判断をします。Amazonではそれまで技術職のほとんどが男性からの応募だったため、履歴書データから男性を採用するのが好ましいものだと機械学習して、女性を自動的に減点してしまっていたのです」

「人工知能は開発の仕方を間違えるとバイアスを持った存在になってしまい、格差を助長する危険性があります。こういったバイアスが起きないようにするには、きちんとチェックするアンテナを張っている人がたくさん関わるべきです」

YouTubeでこの動画を見る

プラン・インターナショナル / Via youtube.com

スプツニ子!さんが2003年にイギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドンに留学したとき、コンピューター・サイエンスを専攻していた学生100人のうち、女性はたった9人だったという。

「グーグルやフェイスブックが世界をどんどん変えている中で、プログラミングや人工知能に関わろうとする女性がとても少ないことに危機感を抱いていました」

「いまだに『女の子に数学はいらない』『大学院に行かなくていい』などと言われているという声も聞きますが、どうかとらわれないで、好きな道に進んでほしいです」

身近に前例がなく悩んだとき、インターネットで世界中とつながることで、ロールモデルを見つけられるはず。それもデジタルツールの利点の一つだと、スプツニ子!さんは締めくくった。

🧚‍♀️🧚‍♀️🧚‍♀️🧚‍♀️🧚‍♀️🧚‍♀️🧚‍♀️🧚‍♀️🧚‍♀️

BuzzFeed Japanは、ジェンダー不平等や女性の健康に関する課題に注目し、10月11日(日)の国際ガールズ・デーに向けて、さまざまなコンテンツを発信しています。

10月9日(金)19時からは、ライブ番組「自分らしい『きれい』のために 知っておきたいからだのこと 〜femtech & beauty〜」を、Twitter(@BFJNews)より配信します。

BuzzFeed


Contact Akiko Kobayashi at akiko.kobayashi@buzzfeed.com.

Got a confidential tip? Submit it here