娘をやめていいですか? 母が「毒親」だと感じたら、読みたい5冊+チラ見!

「ほら、ママの言った通りでしょ」。そう言い聞かされて育ち、いつのまにか母の人生を生きてしまう娘たち。「母が重い」と気づいたとき、戦いは始まります。

NHKのドラマ「お母さん、娘をやめていいですか?」を見ると、なんだか苦しくなってしまう、あなたへ。

NHK / Via nhk.or.jp

まるで親友のようだった母と娘。25歳になり恋人ができた娘は、母の呪縛に気づき、逃れようともがく。娘を追う母の執念が怖すぎる「サイコホラー」なドラマだ。

このドラマの臨床心理考証を担当したカウンセラーの信田さよ子さんが2008年に書いた、元祖・「毒母」本がこちら。

母との関係に違和感を覚えたら、最初に読んでおきたい。

春秋社 / 信田さよ子 / Via amazon.co.jp

『母が重くてたまらない-墓守娘の嘆き』(2008年)

結婚後も母親に束縛され、介護や墓守まで期待され、それでも「いい娘」を演じようとして苦しむ娘たち。

信田さんのカウンセリングに駆け込み、初めて「母親から逃げていいんだ」「母親の言う通りにしなくても、罪悪感を覚えなくていいんだ」と知る。

母に対して抱いている違和感を「つらい」と自覚するまでの過程が、最初のステップだ。その助けになるのが、こちら。

気が重くなる過程は、コミックエッセイで。

KADOKAWA / 中経出版 / 田房永子 / Via amazon.co.jp

『母がしんどい』(2012年)

習い事を勝手に決められたり、友人関係に入り込んできたり・・・二人羽織のような母との関係に苦しんだ著者が、「母がしんどい」と自覚し、母と決別するまでを記録したコミックエッセイ。

漫画だからこそ、母のささいな言い回しや態度が娘をじわじわと追い詰めていく様子がリアルにわかり、「あのとき本当は傷ついていたんだ」と振り返ることができる。

著者で漫画家の田房永子さんが、BuzzFeed Newsにメッセージを寄せた。

母からは、何かしらの衝突があるたびに「お前が悪い」「反省しろ」「それがあなたのためなんだ」というメッセージを受け取ってきました。私がどう思っているか、ということを伝えようとしても、その言葉で事態がおさめられる。

いつも「私が悪いんだ」と「反省」し続け、親からの愛を感謝しなければと思ってました。

29歳のときに、それまで何も言わなかった父から「お前が悪い」「反省しろ」「それがあなたのためなんだ」という内容の手紙が来ました。

家族内の構図が「1対1(+傍観者)」ではなく「2対1」だと知ったとき、「これ以上どう反省すればいいんだ?」「本当に私が悪いのか?」「本当に私のためなのか?」と親の言っていることを疑ったのが、気づきのはじまりでした。

それでもやっぱり、母から逃れるのは難しい。

秋田書店 / 田房永子

『うちの母ってヘンですか?』(2014年)

「毒母」に育てられた娘たち13人の証言に基づく、母による「娘の領域侵犯」の実録。

「うちの子は私がいないとダメで」「まるでお母さんがいじめているみたいじゃない」といった、数々の毒母語録が胸に突き刺さる。

母は愛してくれている、私は母を愛している、と思いたくて。

集英社 / 村山由佳 / Via amazon.co.jp

『放蕩記』(2013年)

作家の村山由佳さんの半自伝的小説。母が認知症になったから書けた、という。

性に目覚めはじめた娘を抑え込もうとする母。その母の「女」の部分を嫌悪する娘。母は次第に自我を失っていくーー。

村山さんは「認知症になってしまえば母に優しくせざるを得ないんです。もう対峙できない」と、週刊誌AERAのインタビューに答えている。

母の過剰な「愛」が、娘に死を考えさせることもある。

新潮社 / 小島慶子 / Via amazon.co.jp

『解縛』(2014年)

タレント、エッセイストの小島慶子さんは、15年にわたって摂食障害に苦しんだ。33歳で不安障害を発症。家族との関係を捉え直そうとする過程で、死をも考えた。

”誰よりも強く私を求め、私に与え、私を追い込んだ人は、母でした”

恨みを絞り出しつつ、それでも母への情愛がにじむ筆致には、迫りくるものがある。

決別や断絶ではなく、心の整理をして前を向きたいという人は必読だ。

子どもが死んでも、母は母だった。

新潮社 / 福田ますみ / Via amazon.co.jp

『モンスターマザー』(2016年)

この本では、母は息子を、歪んだ愛着によって囲い込もうとする。高校1年の息子を死に至らしめたうえ、「子を守る母」として学校と闘うシングルマザーのストーリー。主に学校関係者の取材に基づくルポルタージュで、真実は母親のみしか知らないというところに、恐ろしさがある。

母と子の関係が周りからどう見えているのか。客観的な視点を与えてくれる1冊だ。

娘は、母にどうしてほしかったのか。田房さんはこう言う。

母が「この子にはこういう問題がある」と思っていたことは、ほぼすべてが「母自身の問題」だったってこと。「この子の将来はどうなっちゃうんだろう」と不安になって私にいろいろやらせたり反発する私を封じ込めたり「直させよう」とする前に、その不安が自分自身のものだと分かってくれていたらなあ、と思います。

親の思う、子への心配・不安・憤りなどの感情を伴って現れる「子の問題」はたいていの場合は親自身の問題。だから、子をどうにかしようとする前に、親が自身の心に寄り添うことに取り組むべきだと思います。

自分が親になった今、ハッキリそう思います。

Akiko Kobayashiに連絡する メールアドレス:akiko.kobayashi@buzzfeed.com.

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