Twitterに投稿された「就活で死なないで」というタイトルのマンガに多くの共感コメントが寄せられています。
「就活で死なないで」(1/2) #就職活動 #ミライの就活
就活の辛さに耐えかね、飛び降り自殺を図る大学生。そこに現れたのは…





「就活が上手くいかないのは、自分が悪いせいだけじゃない」



「上手くいかなくて辛い、もういっそのこと死んでしまいたい…」
就活を経験した人なら、誰しも一度はそんなことを思ったことがあるのではないでしょうか。
自分が悪いというわけではない。ただその会社と相性が良くなかっただけ。そんなのわかってはいるけど、企業から送られてくる「お祈りメール」を冷静に受け取ることなんてできない…。
作者は漫画家のコジママユコさん。
コジマさんはBuzzFeedの取材に対して「自分自身も就活のとき、うまくいかなくて辛かった。就活で心を病んでしまう人が多い背景には、“嘘”の押し付けがあると思っています」と話します。
ーーこのマンガに多くの反響があったことについて、どのように感じていますか。
コジママユコ(以下、コ):嬉しく思っています。
私自身、就活がうまくいかなくて、とても辛かったんです。
今の就活はおかしいと思っていることを教授や同級生に言っても、うまく伝わらない部分もあったので。
今回マンガにすることで、届いた人がいてとても嬉しかったです。
ーーこの漫画はコジマさんの実体験が元になっているということでしょうか。
コ:実体験を元にしています。
でも、実際に就活をしたのは10年ほど前なので、最近の就活にまつわるニュース記事を読んだり、「就活 対策」などで検索するなどして情報を集めました。
情報を集める過程で、「まだこんな嘘の対策言ってる人がいるんだ…!」と思ったりもしました(苦笑)。
ーーちょうど就活の時期が迫っているということもあり、多くの就活生の心に刺さったのではないかと思います。このマンガにはどのような想いが込められていますか。
コ:私が就活していた当時、就活がきっかけで死んでしまった方のニュースも見ていました。
今就活をしている人の中にも、同じような辛い気持ちの人がいるかもしれない。
それが少しでも軽くなるようにと思って描きました。
ーー最後の「地獄でおかしくなる方がまともだよ」というセリフがすごく印象的でした。この言葉にはどのような思いが込められているのでしょうか。

コ:「システムに合わせられない方がおかしい」という嘘を無効化したくて。
完璧なシステムはありません。今の就活は告白をし続けるようなもので、何回も何回も振られていたら、当然傷つきます。
でも、就活で疲れたと言うと「それだからダメなのだ」「もっと努力しろ」と言われてしまう。
就活で心を病んでしまう人が多い背景には、そのような嘘の押し付けがあると思っています。
私は、理不尽なシステムに思考停止する人より、問題意識を持った人に生きて欲しい。
社会のおかしさについて考えることを肯定したくて、そのように書きました。
ーー新卒採用のやり方もここ最近で変わってきているのかもしれませんが、やはり多くの企業で学生を苦しめる昔ながらのルールが根付いているという印象です。コジマさんはこの風潮がどのように変わっていけばいいと思いますか。
コ:私の時もそうだったのですが、建前が多すぎると疲れてしまうのですよね。
書類は手書きでないと失礼とか、圧迫面接をすると人格が分かるとか。
社会に出ると、あれは嘘だったんだなと分かるのですが、学生の時は分からなくて苦しかったです。
「就活はマッチングで、落ちたからといって社会不適合者ではない」「そもそも試験で人格の良し悪しを評価することはできない」という当たり前のことが、ふつうに言われる風潮になれば良いと思います。
また、新卒一括採用以外の就職の仕方がもっと一般的になって欲しいと思います。
コジママユコさんは「心が軽くなる物語」を大事に、他にもいろいろな漫画を投稿しています。
「いやな予感が」 #コルクラボマンガ専科
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