Posted on 2020年5月16日

    顔写真に囲まれて、ライブ配信で挙式した夫婦。教会側が粋な配慮

    「パンデミックの状況下は、結婚の本当の意味を再度考えさせてくれました」

    サンフランシスコ在住のエミリー・マナシさんとパリス・カチさんは3年前の春に出会い、昨年5月に結婚を決めた。

    Supplied

    もちろんそのときは、1年後に世界が感染症の猛威に襲われ、大事な人生の門出で自分たちがつまずくことになるとは思いもしなかった。

    何ヶ月もかけて計画した結婚式が思い描いたものとだいぶ違う結果になることも、想定外だった。

    「結婚式は聖イグナチオ教会で挙げようと決めていました。彼女が通っていたサンフランシスコ大学の構内にある教会です」

    Maxwell Monty / Getty Images

    二人はBuzzFeed Newsの取材に応えてくれた。

    挙式の延期はしないと決めたことについて、エミリーさんはこう説明する。

    「難しい判断でした。どうせならみんなに同席してほしいと思う反面、結婚して二人で一緒に新しい生活を始めたい気持ちもあったので」

    「二人とも、次の予定を決めずにただ延期するのはいやだと思ったんです。いつ普通の生活に戻れるかわからないですから。一方で、家族や友人を危険にさらすこともしたくありませんでした」

    サンフランシスコで確認されている新型コロナウイルスの感染者は、1754人(5月7日時点)。3月17日から、外出禁止令が施行されている。

    二人は話し合った末、予定どおりに挙式することを決定。

    Vicens Forns Photography / Via vicensforns.com

    4月25日土曜日、聖イグナチオ教会で二人は結婚の誓いを交わした。

    ただし、立ち会ってもらうのはごく身近な家族と友人にとどめた。

    上記の写真は、写真家のヴィセンス・フォルンスさんがとらえた式の様子だ。

    パンデミックに見舞われ激変した世界を切り取った、象徴的なシーンだ。

    本来なら多くのゲストが座ったはずの席に人の姿はないが、代わりにたくさんの人の写真が並べられ、入場する花嫁を迎えている。

    「撮ってもらった写真はどれもとても気に入っています」と二人は話す。

    「彼女の写真はウェディングとアートをみごとに融合させるものです」

    「こんな状況でも何とか人生の佳き日をお祝いできたことが嬉しいです」

    「パンデミックの状況下は、結婚の本当の意味を再度考えさせてくれました」

    二人によると、写真で式に「列席」した人々は家族や友人ではなく、普段この教会に通っている信者たちだ。

    Vicens Forns Photography

    「当日、教会へ来てみると、信徒席に写真が並んでいました」

    「教会では定期的にミサをライブ配信しており、司祭と信者のつながりを維持する意味で写真を貼っていたんです」

    「私たちの式にも同席してもらえたことをうれしく思います」

    外出制限のため、しばらく教会に集まって祈りを捧げることがかなわずにいる。

    ウェディング写真の撮影を担当したフォルンスさんは、花嫁が入場する写真をFacebookに載せ、次のように言葉を添えた。

    「父親の腕をとってウェディングロードを歩く花嫁。昨日、サンフランシスコで執り行われた式の写真です」

    「写真家として同席させてもらい、とても嬉しいです。通常の式とは違うけれど、格別に感慨深い結婚式でした」

    「こんなときでも人生は続く。それを心に留めていたいですね」

    教会へ足を運べなかった親戚なども、インターネットを通して式に立ち会うことができた。

    Vicens Forns Photography

    「家族や友だちが式をみられるように教会側がライブ配信をしてくれて、とてもうれしかったです」

    「この場にいなくてもみんな見てくれているんだというのは、私たちにとって大きな意味がありましたから」

    「チャットができるサーバーも用意したので、ゲスト同士でやりとりもしてもらえました」とエミリーさん。

    二人はもともと、200人のゲストを招待した披露宴を計画していた。

    Supplied

    披露宴は、サンフランシスコにあるウェスティン・セントフランシス・ホテルで開かれる予定だった。

    だがこの日、式を終えた二人は教会の前の歩道でダンスを踊り、家へ帰って食卓を囲んだ。

    Vicens Forns Photography

    パンデミックに負けず、晴れて結婚した二人。だが予定していたハネムーンはやむを得ずキャンセルした。

    Supplied

    「家でこぢんまりと和やかな夕食会を開きました。大勢での集まりはまた後日出来ればいいなと思っています」

    「でもスピーチとケーキカットはちゃんとやりました」

    「式の後、教会を出ると友人たちがサプライズで来てくれていて、その場で結婚お披露目のファーストダンスもしました」とエミリーさんは語った。

    「今はハネムーンの代わりに家で休暇を過ごす『ステイケーション』中です」

    「イタリアとギリシャへ行くはずだった旅行はおあずけですね…。本当は昨日、イタリアへ出発するはずだったんですけど」

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:石垣賀子 / 編集:BuzzFeed Japan

    BuzzFeed Daily

    Keep up with the latest daily buzz with the BuzzFeed Daily newsletter!

    Newsletter signup form