チケット高額転売撲滅に本腰 業界公式譲渡サイト「チケトレ」6月オープン

    「現状はまったく正常ではない」――深刻化するチケット高額転売問題に、業界一丸となって対抗策を打ち出す。音楽ライブや演劇が対象だ。

    コンサートプロモーターズ協会は4月21日、音楽チケットの公式リセールサービス「チケトレ」を6月1日にオープンすると発表した。ライブ・エンタテインメント議員連盟の会合で明らかにした。

    チケット高額転売問題の深刻化を踏まえ、購入チケットをファン同士でやりとりできる仕組みを公式に用意する。

    昨年8月に高額転売に反対する声明を発表後、「風邪を引いてしまった」「急に仕事が入った」など万が一の理由で参加が難しくなった時に取れる策がほしい――というファンからの要望が多数あったことから設立に踏み切ったという。

    音楽ライブ、演劇、お笑いライブなど、広いジャンルに対応する予定。当初は業界団体(日本音楽事業者協会、音楽制作者連盟、日本2.5次元ミュージカル協会、コンサートプロモーターズ協会)に加盟する法人が取り扱うイベントを中心に始める。

    利用は会員制で、公的身分証の画像登録を使った個人認証が必要。出品チケットは紙チケットのみで、偽造や詐欺防止のため、画像のアップロードを義務づける。発券前のチケット、電子チケットなどにも取り扱い範囲を拡大していく。

    チケット代金は、事務局が預かり、支払いはイベント終了後。サービス運営は、定価リセールサービスを運営していたぴあが手がける。