アメリカ人が字幕なしで「君の名は。」を見てみたら

日本語を一切喋らないアメリカ人3人は、字幕なしの106分間、何を見てきたのか。

▲(左から順に)ペギー・ワン、デーヴ・ストペラ、マット・ストペラ Dave Stopera / BuzzFeed

Your Nameを見てきたよ!」

そう話しかけてきたのは、11月初旬にニューヨークから出張で日本を訪れたペギー・ワンとデーヴ、マット・ストペラ兄弟だ。

日本で「今、日本で何が話題なの?」と3人が聞いてみたところ、多くの人が「君の名は。(Your Name)」と答えたという。

3人は、日本語を知らない。Googleで「君の名は。」がどんな内容なのか、検索もしていない。それでも日本で「君の名は。」が流行っているとみんなが言うから…そうだ、見に行ってみよう。そのような経緯で映画館へ向かったそうだ。

なんで見たんだろうと思いながらも、3人に感想を綴ってもらった。字幕なしの106分間、3人は何を見てきたのか。

※以下、3人の「君の名は。」の感想文です。”ネタバレ”あり。


デーヴ・ストペラの「君の名は。」

「なんで2人とも、Facebook使わなかったの?」

オッケー。これはタイムトラベルの映画だ。男子は女子の声が聞こえるようになって、自分の頭がおかしくなった原因を探そうとする。隕石か爆弾かなんかで破滅した小さな町を訪れて、洞窟の中に入って、スーパーきついドラッグを飲むんだ。ドラッグでタイムトラベルをして、女子と体を入れ替える。町に隕石について警告することで、女子がフレンチトーストの写真をインスタに載せられるようにね。

…だんだん混乱してきたな。

女子は過去の自分の体に戻って、テロっぽい行動をしたり市長に叫んだりして、町に忠告しようとする。下り坂を走っていたら、頭を割ってしまって、3年後の未来に飛ばされるんだ。住んでいるのは東京?わかんないけど、まぁいいや。2人は電車の中ですれ違って、30秒後に見つけ出すんだ。結構早いな。なんで2人ともFacebook使わなかったの?

あと、男子は女子の名前が言い出せない。映画の会話、半分以上がお互いの名前を言い合っているだけなのにさ。だって、映画の40分は、ゴーストになった2人が名前を呼んでいるだけなんだよ?

2人は恋に落ちて、もう二度とタイムトラベルをしないように誓った。今まで見てきた中で、一番わけのわかんないドラゴンボールZのエピソードだった。


マット・ストペラの「君の名は。」

「ミッチーは、タケの想像なんだよ」

これは、隕石が通り過ぎたときに体が入れ替わった若者2人の話。女の子の名前はミッチー。小さな町から出たくて、男の子の体に入るんだ。男の子の名前はタケ。自分の人生が嫌かなんかで女の子の体に入ることになる。

ミッチーはありふれた人生を過ごしていた。まあまあ人気者だったけど、友達は田舎を出たがるミッチーを、変な奴だと思っていた。ミッチーは、めっちゃおばあちゃんっ子。そのおばあちゃんは、とても賢くて神様みたいな人。ある日、ミッチーはおばあちゃんを抱えて山を登んなきゃいけなかったけど、あれサイアクだっただろうね。

一方、タケはイタリアンレストランで働く、ただのオタク。ミッチーと体が入れ替わったのも、ものすごく人生に迷っていたから。

とにかく、隕石で2人は体が入れ替わるんだ。そこから厄介なことになっていく。同じ日を何度も何度も繰り返すようになる…毎朝、自分の体じゃないと気づいて、お互い話し合いながら眠りにつく。起きたら、手にメモが書かれていたり、謎の友人からのメモが携帯に送られていたりするんだよ。

タケはミッチーの地元の風景が見えるようになってきて、自分が描く絵を頼りに、セクシーな同僚ウェイトレスと一緒にその場を訪れる。タケは神社みたいなところに行って、そこでめちゃくちゃ古い酒を飲むんだ。そうしたら、ミッチーの人生も見えてくるようになった。

こっから、さらに変になっていくんだよ。ミッチーの町に隕石が落ちて、ミッチーが死んじゃって2人は会話をしなくなる。これ、映画のストーリーで重要なひねりだから。ミッチーはどうやらずっと死んでいたらしい。ミッチーは、タケの想像なんだよ。大都会に住むタケの人生に、冒険と目的を与えるために送り込まれたんだ。

教訓:人生は一瞬で変わってしまうこともあるし、何が起こるかわからないよね。

THE END


ペギー・ワンの「君の名は。」

「あーもう、本当にメモになんて書いてあるのか知りたかったな」

前もって言うけど、映画を見ること自体あんまり好きじゃないし、シナリオを理解するのもヘタだから、この映画を見て「?」になるのはわかりきっていた。あと、事前に男女の体が入れ替わる話だとなんとなく知っていたけど…正直なところ、入れ替わったことに気づかなかったかも。2人を結ぶ赤いヒモが物理的なものか、比喩なのかわからなかったし。(実際、すれ違ったの?)映画を見て、1800万もわかんないことがあったけど、これが一番最初に気になったこと。

主人公2人が、お互いのことをどれくらい知っていたのか混乱状態だった。他の人の体に入っているのに、なんであんなに冷静なの?女子の体に入り込んだ男子は、一度も作ったこともない絨毯を編めていたの?(何をやっていたのかよくわかんなかった)

日常生活をごく普通に過ごせていたけど…精神パワーと超能力を持っていたのよ、きっと。体が入れ替わったあとも、編み物やバスケをやっていたように。あと、おばあちゃんを森の中で運び歩いていたし。

書く、ということが、この映画で重要なことなのは、なんとなくわかったよ。手や顔、そしてメモに2人が書いていたから。(あーもう、本当にメモになんて書いてあるのか知りたかったな)

結局、これは神秘的で宿命的な出来事についての映画だったと思う。2人は、小さな町を悲惨な災害から救うために、出会った。タカは、なんとか工夫して女子のところまで旅をして警告する。おばあちゃんが残した酒を飲んだからかな。

ヒントをつなぎ合わせながら、2人は選ばれた理由を探る。2人のつながりは、超能力を発揮させたり、お互いの感情を操作できるほど強いの。

主人公たちの性格がどんな感じで、どんな人なのか理解できなかったことに、イライラした。もし理解していたら、もっと楽しめたのかもね。


感想文を読んでから、3人と話した。映画の中で、三葉と瀧がずっと名前を呼び合っているのに対して「ググればいいじゃん」「スマホがあるなら、Facebookで名前検索すればいいじゃん」といきなり解決策を突きつけてきたが…それはさておき、作品で一番感動したことは何か聞いた。

ポップコーンを置くトレーに感動するデーヴ Dave Stopera / BuzzFeed

「感動したこと…あ、そうそう!ポップコーン置きのトレーに感動したよ!」

どうやら、映画よりも映画館のサービスに感激した模様。

「あんなの、アメリカの映画館になくってさ。ずっと持ち続ける必要がないから、楽だよね」

また3人は、日本人も初見でわからなかったそれで結局、三葉は死んだの?生きてんの?」を問い続けていた。

第89回アカデミー賞の長編アニメーション賞の対象作品に選ばれている「君の名は。」。アメリカでも2017年に公開を予定しているという。

英語字幕や吹き替え版がアメリカで公開されたら、3人はあらためて感想文を送ってくれるとのこと。乞うご期待!


この記事はBuzzFeed Japanの阿部結衣子、山崎春奈、與座ひかるの協力を得て作成しました。
















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