【リオ五輪】「知っているよ、このメダルを取るのにどんなに大変だったか」福原愛に中国から祝福の声

    「次のオリンピックでも福原の姿が見れるといいな」

    リオ五輪の卓球女子団体の3位決定戦が16日に行われ、福原愛、石川佳純、伊藤美誠がシンガポールに3-1で勝ち、銅メダルを獲得した。

    1番手ではフルゲームの接戦を落としたが、3番手の伊藤とのダブルスでシンガポールを破った福原。石川や伊藤が試合終了後に歓喜する中、福原は涙を流していた。

    福原はメダル獲得後に「足を引っ張ってばかりで、みんなに感謝しています」と泣きながらコメント。「良い試合もあったけど、悔しい試合もいっぱいあった。本当に苦しいオリンピックでした」

    中国のSNS・微博では、福原を祝福するメッセージが寄せられた。

    「愛ちゃんがまた泣いている」というコメント

    【福原愛がまた泣く】卓球女子団体の銅メダル戦、日本女子は3-1で3位を勝ち取った。日本女子団体リーダーの福原愛は試合後、感激し、顔を覆って泣いていた。福原愛は明らかに嬉し涙を流している!

    こういう涙は、人を嬉しくさせちゃう。知っているよ、このメダルを取るのにどんなに大変だったか。ありがとう、福原愛。おめでとう、福原愛。

    次のオリンピックでの活躍を期待する声も

    愛ちゃんがとうとうリオで銅メダルを獲得した。中国選手で埋め尽くされている状況で、勝つのは難しい。次のオリンピックでも福原の姿が見れるといいな。

    福原愛と中国

    卓球は国技としての地位を得るほど、中国では国民的なスポーツ。トップ4位入りした福原が強くなればなるほど、中国人選手が今まで確保してきた絶対王者のポジションが危機に陥ることになる。それにもかかわらず、福原はなぜこんなにも中国で支持されているのか。

    福原は幼い頃から中国に卓球留学。政治面で日中関係が緊張しても、彼女の卓球の技術や性格に魅了された中国の卓球ファンからは絶大な人気を誇る。「小愛・愛醤(愛ちゃん)」「磁娃娃(磁器の人形)」と中国メディアからは呼ばれている。

    福原が初めて中国に訪れたのは4歳の頃。天津での卓球の練習だったと日本の中国大使館とのインタビューで話している。彼女のコーチが中国の東北地方の瀋陽出身で、常に練習では中国語で話しかけていたという。そのため、福原の中国語には東北地方の訛りが強く入っている。中国の人にとって、外国人である福原が訛った中国語で話すと、愛くるしく感じるのだ。

    2005年以降、中国の遼寧省チームに入団しスーパーリーグに参戦。世界チャンピオンの王楠が所属していることもあり、王とダブルスで試合に出たこともある。翌年には広東チームに入団した。

    中国で教科書問題など歴史認識をめぐる反日デモが勃発する中、中国のファンは、福原が日本人であることを理解しながらも、彼女の卓球スキルに注目していた。

    「よく泣く愛ちゃん」として中国で知られる福原。泣きながらも、健気にまっすぐ卓球と向き合う福原。中国人記者の時には厳しい質問に対しても、おじけずに中国語で回答する福原。そんな彼女に中国の人々は好感を持った。

    胡錦濤・前国家主席が2008年5月に来日して早稲田大学で講演をした際、招待された福原は、胡錦濤と卓球をしながら談笑をしている。また、ほかにも日中友好関連のイベントに招待されるなど、福原は、卓球界を越えて日中友好の架け橋となっている。

    卓球を始めて25年目

    リオ五輪の3位決定戦の前の14日、福原は微博で「卓球を始めてから25年」と母親やコーチ、そして関係者に向けて感謝の気持ちを込めた投稿をしている。

    8月13日は、卓球を始めた日🏓今年で25年目を迎えた✨お母さんありがとう、すべての人たちに感謝します❤️みんなのおかげで今日ここまでたどり着けました。続けて頑張ります✌️