知ってください 「太っている」というだけで空の旅はこんなにも苦痛の連続だということを

    「太っている人は、まるで荷物のように扱われる」

    Twitterユーザー@yrfatfriend(Your Fat Friend)が、飛行機に乗るときの自身の体験を語った。アカウント名から分かる通り、このユーザーは太っている。自身の体験とは、つまり、太っている人が飛行機に乗る時どういう状況にあるのかという話である。

    「今日、飛行機にのりました。太っている人間が飛行機に乗るということについて語ります」

    So, I'm on a plane today. Here's what I did to prepare to fly as a very fat person. (Thread.)

    2席分の運賃。

    搭乗前、航空券を買う段階で、彼女がまずやらねばならないことは航空会社のポリシーをチェックすること。航空会社の多くは、規定体重以上の乗客=太っている客に退席を求める権利があるという。また、2席分の運賃を支払うよう求める航空会社もある。事前に2席分の購入が必要で、これをしていないと、搭乗当日に当日料金で追加請求される。

    シートベルトの延長ベルト持参。

    なぜ持参するのか? 他の乗客が苦情を言いだすキッカケを作らないため。

    ベルトを持参するのは、延長ベルトをフライトアテンダントに頼むのが恥ずかしいからではない。これがキッカケとなって、他の乗客が「太っている客」に対して、苦情を言いださないようにするため。

    太っていることで、他の乗客から苦情がでる可能性は50%。

    彼女自身のここ2年の体験でいえば、苦情が出る可能性は50%。苦情が出た途端、彼女の存在を無視するように、あけっぴろげに太っている! 太っている!と指さされることになる。

    ツイートしている「今日のフライト」では、彼女はファーストクラスのチケットを購入。エコノミー席よりも900ドル高いというが、シート幅が広いことが購入の理由だ。しかし、それでも備え付けのテーブルは、彼女のサイズに合わず利用できなかった。

    座ったら、縮こまってなるべく動かない。フライトアテンダントも呼ばない。

    「今日のフライト」では、無事、空の旅を終えることができた@yrfatfriendだが、いつもこうとは限らない。最初に太っていると苦情を言われたのは、6年前のこと。

    満席の機内、隣に座っている男性の機嫌があからさまに悪くなり、挨拶をしても無視された。

    存在しないように扱われた。

    目的地までの間、彼女はとにかく身を縮こまらせて過ごした。彼女に話しかける人はおろか、目を合わせる者もいなかったという。

    この一件のあと、彼女は1年半ほど飛行機に乗ることができなかった。しかし、一生飛行機に乗らずに過ごすのは不可能。家族のため、仕事のため、そして自分自身のため、彼女は飛行機に乗る。

    @yrfatfriendは、自身の体験をシェアすることで、太っている人の飛行機がどういう状況か少しでもわかってもらえればと話す。批判的な意見が少しでもおさまり、代わりに少しでも同情の心をもってくれれば、と。「太っている人にも痩せている人も、みんながより協力できるような航空会社のポリシーを考えるきっかけになれば幸いです」

    一連のツイートは、 ここでまとめてみることができる。

    この記事作成にはDelaney Strunkも協力しました。

    サムネイル:Flying While Fat

    この記事は英語から翻訳・編集しました。