「自分を責めないで」 爆発テロで悲しむアリアナに「お父さん」がエール

    好きなだけドーナツを食べて自分を甘やかしたっていい。

    5月22日に英マンチェスターで起きた爆発テロ。22人の死者を出したこの事件は、歌手のアリアナ・グランデさんのコンサート会場で起きた。

    アリアナさんは事件を受けて「心の底から悲しく思っています。本当に、本当に、ごめんなさい。言葉が見つかりません」とツイート。

    broken. from the bottom of my heart, i am so so sorry. i don't have words.

    その後、アリアナさんはマンチェスターで慈善コンサートをする意思も表明した。

    そんな中、一人のお父さんがアリアナさんに宛てた手紙の言葉があたたかいと、ネットで話題になっている。

    An open letter to @ArianaGrande #ManchesterBombing #ManchesterStrong #arianastaystrong #ArianaGrandeConcert #love… https://t.co/7oh0mjV2VN

    手紙の主は、3人の娘たちと共にアリアナさんのファンだというアメリカのパトリック・ミルサップスさん。

    ミルサップスさんは、事件後に投稿されたアリアナさんのツイートをみて心配になり「どうしても言わなくてはいけないことがあると感じ」手紙を書いたという。

    全訳はこちら。

    アリアナさん、こんにちは。

    私は3人の娘の父親です。娘たちは一人が13歳、二人が12歳です。私たち家族はもう何年もあなたのファンで、あなたを家族の一員のように思っています。娘たちを学校に送り届けた後、私一人でラジオであなたの曲を聴くこともあります。あなたが出演しているドラマも観てきました。

    私はあなたを自分の家族の一員のように思ってきました。だから事件の後あなたが投稿したツイートをみて、どうしても言わなければいけないことがあると感じ、手紙を書くことにしました。娘を持つ一人の父親の話に耳を貸してください。

    その1。あなたが謝らなければいけないことは何一つありません。ふざけた酔っ払いが、あなたの泊まっているホテルの横に止めた車で誰かを殺してしまったら、あなたのせいですか?コンサートの前日に竜巻がマンチェスターを襲って、何人かの人が亡くなってしまったら?どうかしている臆病者があなたのコンサートで起した事件について、あなたはこれっぽっちも責任を感じることはないのです。あなたのツイートからは自分でそういうことの責任も取らなければいけないという感じが漂っていて、心配になりました。


    その2。仕事について。あなたの周りにはあなたが次にどういう行動をとるべきか考えている人たちがたくさんいるでしょう(私自身も芸能関連の仕事をしていたことがあるから、そういうこともわかります)。周りの人たちに休みを1カ月とるように言って、その間は連絡しないようにと告げてください。連絡してきたらクビにするって言ってもいいでしょう。心から信じていることに時間を使ってください。家族や友達を過ごし、のんびりとサポートをしてもらったらいいのです。好きなだけドーナツを食べて自分を甘やかしたっていい。あなたにはその価値があるからです。

    その3。よく休んで、歌う心の準備ができたと感じたなら、ファンのためにまた歌えばいいのです。音楽は世界に平和をもたらしてくれます。あなたがその素晴らしい歌声を世界の人々に披露する時、このどうしようもない世界も悪くない場所だと感じる人は多いはずです。そういう力があなたにはあるのです。

    ジョージア州に住む、3人の娘を持つ太ったお父さんからのアドバイスです。あなたのような才能ある人がこの世界に存在していることに感謝します。

    まずは自分を大切にしてください。ファンはあなたをずっと応援していますよ。

    「自分の娘に書くようなつもりでアリアナさんに手紙を書きました」と、ミルサップスさんはBuzzFeedに話した。

    「手紙は夜中の2時に書きました。娘たちに読んでもらいたいと思ったのです。自分の投稿がこんなに拡散するなんて、夢にも思っていませんでした」

    ミルサップスさんは映画プロデューサーで元弁護士。モーガン、アリソン、ケンダルの3人の娘たちと米南部のジョージア州で暮らしている。

    マンチェスターの事件を、とても人ごとだと思えなかったというミルサップスさん。

    「多くの人が手紙を読んで笑顔になれたとか、希望をもらったと言ってくれました。本当に嬉しく思います」

    この記事はRefinery29を参考にしています。

    この記事は英語から翻訳・編集されました。