オリンピックの公式Twitterアカウントのヘッダー画像が、東京五輪から2022年冬季の北京五輪に変わったことが、注目を集めている。
新型コロナウイルスの感染拡大や森喜朗会長の女性差別発言など、五輪にまつわる報道が相次ぐなか、ネット上では「東京五輪は中止?」という憶測や不安も広がった。
この問題は2月10日の国会でも取り上げられた。橋本聖子五輪担当相は東京五輪開催に向けた準備を進めていることを強調しながら、IOC側に「一言」伝えると明らかにした。
BuzzFeed Newsがアーカイブサイト「Wayback Machine」を確認したところ、オリンピック公式アカウントのヘッダー画像が北京五輪に挿し変わったのは、2月3日午後5時ごろ〜4日午前9時ごろのあいだのことだ。
これが日本のネット上で9日夜ごろに「発見」された。ちょうどIOCが森会長の発言を批判する声明を発表したことも重なり、ネット上では「つまり、そういうことなの?」「意味深すぎないか?」「東京は中止確定かな?」などという憶測が広がった。
2月10日の衆議院予算委員会では、立憲民主党の田嶋要議員が衆議院予算委で「なぜか北京オリンピックに変わっているんです」と、この問題に言及。
橋本五輪担当相は、「北京オリンピックのちょうど1年前になったということでそのように切り替わったというふうに承知しております」と答弁した。北京五輪は2022年2月4日に開会する予定だ。
田嶋議員はネット上では失望の声が広がっているとして、「1年延期されて、夏やれるかの瀬戸際。国民の気持ちも考えてIOCにも一言いっていただきたい」と指摘。橋本担当相は「しっかりと申し上げていきます」と応じた。
また、同党の渡辺周議員の質疑では東京五輪の開催についても、橋本担当相は「スケジュールは昨年決定されている。IOCから(万が一のことを考えるべき)そのような状況であるということは一切示されていない。東京大会の準備に全力で取り組んでいきたい」と強調。
アメリカのバイデン大統領が「(開催は)科学に基づいて判断すべき」と発言したことも話題にあがったが、「発言は承知しております。医学やあるいは科学の粋を結集して安心安全の大会になるべく全力を尽くしている」と答弁した。
UPDATE
公式アカウントの画像が北京五輪に変わったことをめぐり、「東京五輪は中止?」と広がる憶測を、IOCが否定しました。
BuzzFeed Newsの取材に対し、画像の変更は北京五輪の開会式まで1年となったことを祝すものであり、2月21日以降、再び東京五輪のものに戻ると説明しています。詳細はこちらの記事から。