日本の秘密交渉を盗聴か WikiLeaksがNSAの最高機密資料を再び暴露

    世界中のリーダーの会話も筒抜けに。

    WikiLeaksは2月23日、アメリカ国家安全保障局(NSA)が、日本と欧州の秘密交渉を盗聴していた、と発表した。ウェブサイトにアップされた日本に関する2つの資料は、「トップ・シークレット」「通信傍受」などと分類され、WikiLeaksは「日本の政治・経済分野の盗聴対象からNSAが得た情報」だとしている。

    NSAによる日本政府の盗聴は、昨年も発表されている。

    今回発表された資料のひとつは2006年、WTOのドーハ・ラウンド交渉に関するもの。これによると、日本は、協調路線を取っていたEUが、アメリカと「裏口交渉」をするのではないかと疑っていたという。

    もう一つは、気候変動にかんするG-8サミットに向けた交渉に関するもの。首脳の補佐役を務めていた河野雅治・外務審議官が、ドイツの交渉相手と、二酸化炭素の削減目標などについて、2008年6月に話しあった内容だという。

    WikiLeaksは今回、NSAが世界のリーダーの会話内容を傍受していたことも同時に発表。潘基文国連事務総長とドイツのメルケル首相が気候変動について話し合った内容や、イスラエルのネタニヤフ首相がイタリアのベルルスコーニ首相と米国対応を話し合った内容、フランスのサルコジ大統領がベルルスコーニ首相にイタリアの銀行システムについて伝えた内容などが含まれているという。