こちらはダン・ネビンズ。フロリダ州住む43歳のダンは、アメリカ軍の兵士だった。今はヨガ講師として活動しながら、これまでの体験を講演で語っている。
ダンは、ホワイトハウスで開かれる復活祭のイベントにも、2年連続で招待を受け、ヨガの指導を行った。
ダンは2004年にイラクに派兵されていた。その時、乗っていた車両の下で即席爆破装置 (IED)が爆発したことにより両足を失い、脳に外傷を受けた。
2007年、ダンはアスリートとなった。ヨガを始めたのは2014年になってからのこと。リハビリために休みを取り、戦争後遺症と闘っていたときだった。
「初めてポーズをとったとき、悲観的な考えが全部消えました。10年振りに世界とつながっていると感じました」
ダンは、ヨガに対する情熱を通して多くの人々とつながりたいと思った。そして、自分と同じように苦しんでいる兵役経験者の助けになれるよう、インストラクターになった。
「どんな人でも個人的な戦いや、傷を背負っています。ヨガを通して、自分と向き合うことができるんです」
「ヨガとは、一体感という意味です。トラウマや人種、宗教など、自分たちを定義するあらゆることを忘れさせてくれます。私たちは自由に呼吸し、共に生きることができるのです」